カリブ共同体(CARICOM:カリコム)
第7回日・カリコム外相会合
令和3年7月20日


ジャマイカを訪問中の茂木敏充外務大臣は、現地時間7月20日午後1時(日本時間21日午前3時)から2時間、第7回日・カリブ共同体(カリコム)外相会合をオンライン形式で実施しました。
本件会合の冒頭、茂木大臣から、7月7日未明に殺害されたモイーズ・ハイチ大統領への哀悼の意を表明しました。
- 茂木大臣から、日本の外務大臣がカリブの地から参加する初のカリコム外相会合となった、日本は基本的価値を共有するカリコムとの関係を重視しており、ポスト・コロナの国際秩序等について意見交換をしたいと述べました。カリコム側議長アンティグア・バーブーダのグリーン外相は、茂木大臣の訪問を歓迎し、日・カリコム関係を一層強化させたいと述べました。また、東京オリンピック・パラリンピックの成功裏の開催を祈念すると述べました。
- 茂木大臣とカリコム各国外相は、日本の対カリコム協力が進展していることを確認し、さらに、新型コロナ感染症対策、防災、環境、気候変動への対応について意見交換しました。茂木大臣から、新型コロナ感染症対策における国際協調の重要性を強調しつつ、医療関連機材の供与、コールドチェーン整備「ラスト・ワン・マイル支援」等を実施していること、日カリコム共通の課題である自然災害については、防災・減災での能力強化に努めており、セントビンセントの火山被害に対しても支援を行っていること等を説明しました。カリコム各国外相からは、新型コロナ感染症や気候変動等の問題がカリコム諸国に及ぼす深刻な影響、ワクチンへのアクセスの重要性を強調しつつ、日本の支援や小島嶼国への配慮に対する謝意が表明されました。
- 北朝鮮、東シナ海・南シナ海等の地域情勢、国連安保理改革を含む国際場裡の協力についても話し合いました。茂木大臣から、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向けた日本の取組みを紹介し、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて連携していくことを呼びかけ、日本とカリコム諸国が国際場裡で引き続き連携していくことを確認しました。また、茂木大臣から、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を要請しました。
アンティグア・バーブーダ、ガイアナ、グレナダ、ジャマイカ、スリナム、セントクリストファー・ネービス、セントビンセント及びグレナディーン諸島、セントルシア、ドミニカ国、トリニダード・トバゴ、ハイチ、バハマ、バルバドス、ベリーズ、英領モンセラットの計14か国1地域から構成されるカリブの地域協力の枠組み。
[参考2]日本の対カリコム政策の3本柱2014年の日カリコム首脳会合で安倍総理(当時)から表明。(1)小島嶼開発途上国特有の脆弱性克服を含む持続的発展向けた協力、(2)交流と友好の拡大と深化、(3)国際社会の諸課題に向けた協力