中南米
武井外務大臣政務官のバルバドス及びメキシコ訪問 (結果)
平成29年5月22日
武井俊輔外務大臣政務官は,5月18日から5月23日までの日程で,バルバドスおよびメキシコを訪問しました。同訪問の概要は以下のとおりです。
1 バルバドス(5月19日)
(1)カリブ共同体(カリコム)外交・共同体関係理事会会議(COFCOR)


ア 武井政務官は,5月18日及び19日にバルバドスで開催されたカリコム外交・共同体関係理事会会議(COFCOR :カリコム外相会合)に域外国として出席するためバルバドスを訪問し,19日にCOFCOR全体会合でスピーチを行いました。
イ 武井政務官はスピーチの中で,2014年に安倍晋三内閣総理大臣が日・カリコム首脳会合の際に表明した「日本の対カリコム政策」の下での開発支援,人的交流及び国際場裏における協力の進捗や日・カリコム関係についてについて発言しました。また,法の支配の重要性を強調し,アジアの安全保障環境が厳しくなり,また,世界情勢が不透明性を増す中で,様々な課題についてもカリコム諸国と議論を深めていきたい旨述べました。
(2)バルバドス政府要人等との会談
ア フローンデル・スチュアート・バルバドス首相(The Hon. Freundel Stuart, Prime Minister of Barbados)表敬

(A)19日,武井政務官はスチュアート・バルバドス首相を表敬しました。
(B)武井政務官から,日・バルバドス二国間関係及び日カリコム関係,経済協力,国際場裏での協力を一層強化していきたい旨述べました。
(C)スチュアート・バルバドス首相からは,これまでの日本の協力に謝意が表明された上で、引き続き,日本と様々な分野での交流・協力を深化させていきたい旨発言がありました。
イ スティーブン・ラシュリー・スポーツ・文化・青少年大臣(The Hon. Excellency Stephen Lashley, Minister of Culture, Sports & Youth)との会談

(A)19日,武井政務官はラシュリー・スポーツ・文化・青少年大臣と会談しました,
(B)武井政務官から,日・バルバドス間における柔道等のスポーツ交流や交流事業等につき更に発展させていきたい旨述べました。
(C)ラシュリー大臣からは,引き続き,日本とスポーツ等様々な分野での交流・協力を深化させていきたい旨発言がありました。
(3)その他
- ジョンソン=スミス・ジャマイカ外務・貿易大臣との会談
- ストレーカー・セントビンセント副首相兼外相との会談
- カミナ・ジョンソン=スミス・ジャマイカ外務・貿易大臣
- ルイス・ストレーカー・セントビンセント副首相兼外務大臣
- ダニエル・グティエレス・ベリーズ駐米大使
- パトリック・アンドリューズ・ベリーズ国連大使
- エルマ・ジーン・アイザック・セントルシア・OECS(東カリブ諸国機構)・カリコム担当大使
(4)評価
ア カリコムは14か国のカリブ諸国からなる地域枠組であり,国連及び各種国際選挙における一大勢力です(国連加盟国の7%)。日本は,カリコムと首脳,外相及び事務レベルにわたる多層的な対話の実施を通じ,相互理解及び多岐にわたる協力を進展させ,信頼関係を構築してきました。イ COFCORは,カリコム域内の外相が集まり,幅広いテーマについて率直な意見交換を行う場です。今次会合は,今回のCOFCORにおいて,域外国として招待され出席したのは日本とベルギーの2か国のみであり,アジアからは日本が唯一招待されました。本機会に武井外務大臣政務官が出席し,日本の対カリコム政策についてカリコム各国外相等の前で直接訴えかけたことは,日本とカリコム諸国の関係を一層発展させ,今後とも,様々な分野で引き続き協力を行う旨確認し,また,国際場裏において,カリコム諸国からの更なる理解・支持を得る上での意義深い機会となりました。
ウ また,この機会を利用し,ベリーズ,ジャマイカ,セントルシア,セントビンセントの外相等出席者との個別の会談を行ったことは,こうしたカリコムとの関係強化の重要性を二国間ベースでもしっかり確認することとなり,有意義なものとなりました。
エ なお,本年,日本とバルバドスは外交関係樹立50周年を迎えたことから,この機会に武井政務官は,スチュアート首相やラシュリー大臣と会談を行いました。バルバドス側からは,これまでの日本の支援に対し,謝意が表明されるとともに,今後同国の更なる発展にとり不可欠な人材育成における日本の更なる協力について期待が表明され,今後とも,日・バルバドス関係を一層の強化することで一致しました。
(参考)カリブ共同体(カリコム)加盟14か国
アンティグア・バーブーダ,ガイアナ,グレナダ,ジャマイカ,スリナム,セントクリストファー・ネーヴィス,セントビンセント及びグレナディーン諸島,セントルシア,ドミニカ国,トリニダード・トバゴ,ハイチ,バハマ,バルバドス,ベリーズ
2 メキシコ(5月20日~21日)
(1)武井政務官は5月20日,メキシコのチアパス州タパチュラ市を訪問し,日本人メキシコ移住120周年を記念して開催された日本文化フェスティバル及び記念夕食会に出席しました。
(2)また,武井政務官は5月21日,日本人メキシコ移住者の足跡(タパチュラ市プエルト・マデロ,エスクイントラ市,アカコヤグア市)を訪問し,日系人・在留邦人代表らと意見交換を行いました。中南米への最初の組織的移住となる1897(明治30)年の榎本殖民団のメキシコ入植から数えて120年の佳節に,武井政務官が現地を訪問し,地方政府関係者,日系社会の関係者と幅広いテーマに亘り意見交換できたことは,日本人移住の歴史を再認識するとともに,今後の中南米の日系社会との連携の強化及び日本とメキシコ両国間の交流促進の観点から極めて有意義な機会となりました。
(参考)日本人メキシコ移住120周年
メキシコへの日本人移住は,1897年(明治30年)5月10日榎本殖民団35名の日本人がメキシコのサン・ベニート港(現在のチアパス州タパチュラ市プエルト・マデロ)に上陸したことが起源となっており,中南米への最初の組織的移住として知られる。2017年は120周年に当たり,5月18日~21日にメキシコのチアパス州(タパチュラ市及びアカコヤグア市等)にて記念式典が開催された。


- アカコヤグア市榎本殖民記念碑
- 日系人・在留邦人代表と意見交換
メキシコへの日本人移住は,1897年(明治30年)5月10日榎本殖民団35名の日本人がメキシコのサン・ベニート港(現在のチアパス州タパチュラ市プエルト・マデロ)に上陸したことが起源となっており,中南米への最初の組織的移住として知られる。2017年は120周年に当たり,5月18日~21日にメキシコのチアパス州(タパチュラ市及びアカコヤグア市等)にて記念式典が開催された。