安倍総理大臣

平成26年7月28日
(写真提供:内閣広報室)
(写真提供:内閣広報室)

 27日(日曜日)午後6時50分(トリニダード・トバゴ時間。日本時間28日(月曜日)午前7時50分)から約35分間,トリニダード・トバゴ訪問中の安倍晋三内閣総理大臣は,ポーシア・シンプソン=ミラー・ジャマイカ首相と二国間会談を行ったところ,概要以下のとおりです。シンプソン=ミラー首相との会談は,昨年11月の同首相の訪日の際に続き2度目となります。

1 二国間関係

(1)冒頭,安倍総理から,今回は実現できず残念だったが,将来機会があればジャマイカを訪問出来ればと思っている,本年の外交関係樹立50周年及び日・カリブ交流年を機会に関係を一層深化・拡大させていきたいと述べました。シンプソン=ミラー首相から,カリコム地域での再会を歓迎するとともに,昨年11月の訪日は大変有意義であった,50周年を祝い,日本の自衛隊遠洋練習艦隊がキングストンに寄港し,多数の交流事業を通じて相互理解が深まったと述べました。

(2)安倍総理より,両国は,基本的価値を共有し,同じ島国として伝統的な友好関係を維持してきたことに触れつつ,昨年11月の共同声明にも言及のある議員間交流の具体化として,今年度,ピアト・ジャマイカ下院議長を日本に招待したいと述べたところ,シンプソン=ミラー首相はこの提案を歓迎しました。

2 経済・経済協力

(1)安倍総理から,互恵的経済関係を強化していきたいと述べた上で,経済協力について,日本はこれまで,インフラ,環境・防災,教育等幅広い分野で支援を実施してきたこと,災害復興や防災に資する機材供与の実施を決定したこと,防災分野では新たに専門家を派遣していることを述べ,小島嶼国特有の脆弱性克服のための支援を実施していきたいと述べました。

(2)これに対し,シンプソン=ミラ-首相は,日本の支援に対し謝意を表明するとともに,小島嶼国特有の脆弱性についての日本の理解を評価しました。また,すでにジャマイカに長年,投資をしている日本企業を評価し,更なる日本の企業の投資を期待すると述べました。また,11月に署名した技術協力協定に基づき国内措置を実施していると述べました。

3 観光,人的交流

(1)安倍総理から,JETプログラム参加や,日本の青年海外協力隊プログラムなど若い世代の交流を継続したいと述べ,「Sport for Tomorrow」を紹介しました。これに対し,シンプソン=ミラー首相は,JETプログラムを高く評価,スポーツについて,改めて2020年の東京五輪開催に対し祝意と成功への期待を述べるとともに,「Sport for Tomorrow」を歓迎しました。

(2)観光に関して,安倍総理から,本年秋に日本で行われるツーリズムEXPOジャパンに,カリコムとしての参加に加え,ジャマイカが単独でも出展することを歓迎し,双方向の観光客が増加することに期待を表明しました。シンプソン=ミラー首相からも,より多くの日本人にぜひジャマイカに来てほしいと述べました。

4 日・カリコム関係

 両首脳は,ルールに基づく国際社会の平和と繁栄の実現にあたり,基本的価値を共有する日本とカリコムは重要なパートナーであるとの認識で一致しました。

5 国際場裡における協力

 安倍総理から,先般の国際海底機構(ISA)総会でジャマイカが理事国に再選されたことに祝意を表しました。両首脳は,共にISA理事国として,法の支配に立脚した,開かれ,安定した海洋の実現に協力していくことで一致しました。このほか,両首脳は,安保理改革等についても議論を行いました。


安倍総理大臣へ戻る