本8日(月曜日)午後6時5分から約40分間,菅直人内閣総理大臣は,潘基文(パン・ギムン)国際連合事務総長による表敬を受けたところ,概要は以下のとおりです。
- 冒頭,菅総理から,潘事務総長に対し、被災地を訪問頂いたこと及び被災者のお見舞いを頂いたことへの感謝の意を表するとともに,二期目の再任を歓迎し,今後とも,国連と緊密に協力していきたい旨述べました。
- 潘事務総長よりは、菅総理の歓迎の言葉に感謝するとともに,今回自分は被災者をはじめとする日本の国民との連帯を示すために訪日した,頂いた機会に感謝する,被災の現場を目の当たりにしたが,日本が復興に向かっている希望の光を見た,総理のリーダーシップのもと,通常の生活にもどりつつあるのを見た,日本は必ず復興し立ち上がると確信した旨述べました。
- 更に潘事務総長より,福島原発の事故は,国際社会にとって原子力の安全を示す上で重要であり,今回の日本の経験は国際社会と共有してほしい教訓である旨述べた上で,9月の原子力安全等に関する国連ハイレベル会合への総理の出席招待がなされました。
- これに対して菅総理より,原子力の会合については責任ある対応をしたいとした上で,日本として積極的に貢献したい旨述べると共に,福島原発の収束に向けた状況につき説明しました。更に菅総理から,唯一の戦争被爆国である我が国として,引き続き「核兵器のない世界」に向けて国連と協力していきたい,安保理改革について,機運が高まっており,改革の早期実現のため,総会議長とも相談しながら,柔軟性をもって幅広い国と協議協力していきたい旨述べました。
- 潘事務総長より,二期目の任期における重要課題として,持続可能な成長及び安保理改革を含む国連改革に触れた上で,二点提起したいとし,ソマリア・アフリカの角の人道状況に関する日本からの追加的支援についての期待表明,南スーダンについてPKO派遣についての要請がなされました。
- 菅総理より,ソマリア・アフリカの角については,どのような対応ができるか検討したい,南スーダンについては可能な限り国作りを支援したいと考えており,具体的な貢献策についてはしっかりと検討していきたい旨述べました。