安倍総理大臣

日英首脳電話会談(概要)

平成25年9月5日

 4日22時50分(日本時間。現地時間同17時50分)から約25分間,G20出席のためにロシアのサンクトペテルブルクを訪問中の安倍晋三内閣総理大臣は,デイヴィッド・キャメロン英国首相(Rt Hon David Cameron, Prime Minister of the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)と,シリア情勢について電話で意見交換を行ったところ,概要以下のとおりです。

1.冒頭発言

(1)安倍総理から,ケンブリッジ公同妃両殿下の御子息ジョージ王子殿下の御生誕へのお祝いの言葉を伝えました。また,この度の電話会談により,G20を目前に,シリアについて日英首脳間で認識を摺り合わせることができ非常に有意義である,6月のG8サミット以来の会談ができることになって良かったと述べました。

2.シリア情勢

(1)キャメロン首相から,G20においてもシリア情勢に触れられなくてはならないであろうと述べた上で,特にシリアに対する人道支援について,日本はこれまで非常に多くの支援を行ってきており,かつ,化学兵器問題に関する知見も持っている,人道支援を広げていく上で,日本としっかり連携して他国にも呼びかけていきたいとの提案がありました。

(2)これに対して,安倍総理から,以下の点を述べました。

ア. シリアで化学兵器が使用された可能性が極めて高い。化学兵器の使用は,人道上いかなる場合でも許されない。事態改善のためには,キャメロン首相がおっしゃったように,関係各国との連携が非常に重要である。特に,日本では,過去にサリンを使った地下鉄テロ事件で多くの犠牲者を出す経験をしているということからも,この問題について熱心に取り組んでいきたいという思いがある。

イ. シリア情勢の悪化の責任は,人道状況悪化を顧みないアサド政権にあることは明らかである。キャメロン首相は,英国内でリーダーシップを発揮している。これからも情報共有を含め連絡を密にしていきたい。

ウ. シリアにおける暴力の停止と政治対話の開始,劣悪な人道状況改善のため,国際社会の一致した協力が不可欠である。シリア情勢の改善・正常化のため,日本としても今後とも積極的に参加・貢献していきたい。中でもキャメロン首相が提案されたように,人道支援が非常に重要である。特にシリア国外に流出した難民が200万人を超えるなど人道状況は急激に悪化しており,人道支援は国際社会にとって喫緊の課題である。日本はこれまでに9500万ドルの人道支援を行ってきており,ヨルダンに対する1.2億ドルの円借款をすでに決定している。これからもシリア国内の反体制派が掌握する地域に対する保健分野での支援を行う方針である。

エ. 今後,英国をはじめとする国際社会と連携して難民支援や周辺諸国支援に一層取り組んでいく考えである。キャメロン首相から提案のあった「日本と英国でまず連携し,他国に呼びかけていこう」という点については,非常に有意義であり時宜を得た提案であり,これに賛成し,支持する。具体的な中身についてさっそく双方の関係当局に検討させたい。明日,G20の機会にもキャメロン首相ともよく話したい。

(3)これに対して,キャメロン首相からは,化学兵器に関する安倍総理の見解に全く賛成である,特に地下鉄サリン事件を含め,日本にとっても経緯のある問題であり,日本が知見や経験を有しており,この問題に熱心に取り組んできていることを非常に高く評価したい,共に支援していくことは,非常に有意義であるとの発言がありました。


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