安倍総理大臣

平成25年7月25日
(写真提供:内閣広報室)
(写真提供:内閣広報室)
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 安倍晋三内閣総理大臣は,7月25日(木曜日)にマレーシアを公式訪問し,日・マレーシア首脳会談を行うとともに,ナジブ首相主催晩餐会に出席したところ,概要は以下のとおりです。

1.日・マレーシア首脳会談

 25日16時30分頃(現地時間)から約75分間,安倍総理は,マレーシア首相府において,ナジブ・ラザク・マレーシア首相との間で日・マレーシア首脳会談を行いました(先方:アニファ・アマン外務大臣,ムスタパ国際貿易産業大臣ほか,当方:加藤官房副長官,中村駐マレーシア大使ほか同席。)。
また,首脳会談後,両首脳立会いの下,重粒子線がん治療に係る協力及びサムライ債発行に係る協力に関する覚書の署名式が行われました。

(1)二国間関係

ア.安倍総理からは,6年ぶりに日本の総理としてマレーシアを公式訪問することができ喜ばしい旨述べるとともに,マレーシア側による温かい歓待に謝意を表明しました。

イ.両首脳は,東方政策に基づく層の厚い絆の上に,時代に即した新しい関係を構築していくことで一致しました。ナジブ首相からは,東方政策「セカンドウェーブ」につき説明があり,両首脳は,その方向性につき一致しました。

ウ.経済分野では,両首脳は,インフラ整備協力の推進を確認し,高速鉄道,上下水道,医療などの分野において日本の高い技術を活用するために協力していくことで一致しました。特に医療分野では,両首脳は,重粒子線がん治療に係る協力の進展を歓迎しました。また,25日までマレーシアで開催されていたTPP交渉会合について,両首脳は,引き続き連携していくことで一致しました。さらに,金融分野では,二国間スワップ取極の再締結交渉が開始されるなど,協力の進展を歓迎しました。

エ.政治・安全保障分野では,両首脳は,海上における防衛当局間,海上保安機関間の協力強化について一致するとともに,安倍総理から,マレーシア海上法令執行庁(MMEA)への支援継続を表明しました。また,両首脳は防衛交流を活性化することで一致し,安倍総理からは,防衛当局間覚書の早期の作成への期待が表明されました。さらに,安倍総理から,マレーシアPKO訓練センターへの支援の継続を表明しました。

オ.交流分野では,安倍総理から,「JENESYS2.0」による青少年交流及びマレーシアに対する一般査証免除措置の再開につき言及し,両首脳は,相互理解の促進の重要性を共有しました。

(2)地域情勢

 日・ASEAN関係に関し,両首脳は,日・ASEAN友好協力40周年を共に祝うとともに,12月に東京で行われる予定の日・ASEAN特別首脳会議に向けて連携していくことで一致しました。また,両首脳は,アジア太平洋地域情勢についても意見交換を行いました。

2.ナジブ首相主催晩餐会

 25日20時50分(現地時間)から約2時間,安倍総理は,首相公邸において開催されたナジブ首相主催晩餐会に出席したところ,概要は以下のとおりです(先方:マハティール元首相,ナジブ首相夫人,アニファ・アマン外相ほか,当方:加藤官房副長官,中村駐マレーシア大使ほか同席。)。

(1)両首脳による挨拶

ア.ナジブ首相から,日本代表団に対する歓迎の意が述べられました。また,アベノミクスに対する高い評価が示され,日本経済の再興が日本企業によるマレーシアへの積極的な投資に結びつくことへの強い期待が示されました。さらに,過去30年間の強い絆に基づいて二国間関係が一層強化されることへの期待が表明されました。

イ.安倍総理からは,6年ぶりに総理大臣としてマレーシアを訪問でき大変うれしい,マレーシアとの長年の友好関係は日本にとって貴重な財産であり,未来を担う青少年を中心に今後も両国間の相互理解を促進し,両国の絆を更に強固なものにしていく決意である旨述べました。

(2)やり取りの内容

 両首脳からそれぞれの内政・経済事情について説明があり,東アジア情勢について意見交換が行われました。また,安倍総理から,日本国内における憲法改正や集団的自衛権に関する議論・検討状況について説明しました。さらに,スポーツを始めとする文化交流について,親密な雰囲気の下,議論が行われました。

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