安倍総理大臣
安倍総理のインド訪問(概要と評価)
平成26年1月30日



1.概要
(1)安倍総理は、1月25日~27日にインドを訪問した。
(2)25日には、ムカジー大統領表敬及びシン首相との首脳会談を行い、首脳会談後に「日印戦略的グローバル・パートナーシップの強化」と題する共同声明に署名した。また、首脳会談に引き続き、シン首相主催晩餐会に出席した。26日には、共和国記念日行事の主賓として記念パレードを大統領と共に観閲し、また大統領主催レセプションに出席した。夜には、シン首相主催非公式夕食会に出席した。
(3)なお、25日午前には、日印経済関係者が出席して日印ビジネス・リーダーズ・フォーラム(BLF)が開催され、日印経済関係の強化に関する報告書が採択された。この報告書は、BLFの共同議長(日本側:米倉経団連会長、インド側:キルロスカ・トヨタ・キルロスカ・モーター社副会長)から両首脳に提出された。
3.共和国記念行事(26日午前及び午後)
(1)26日午前、デリー市内で、大統領とともに1時間45分間にわたる記念パレードを観閲した。総理出席の模様はインド全国に生中継で放送された。
(2)26日午後、大統領レセプションに出席し、シン首相やソニア・ガンディー与党コングレス党総裁等と懇談した。
4.その他の行事
(1)科学技術セミナー(25日午後)
高い先端技術を有する日本企業、日印の研究者・科学者等が参加した。安倍総理から、日本の技術がインドの経済・社会発展に貢献し、日本企業のビジネスチャンスにつながることへの高い期待を表明した。
(2)インドの女性リーダーとの懇談(26日午後)
インドの各界で活躍するインド人女性リーダー達と懇談した。インドにおける女性の社会進出の現状や管理職として活躍する女性を増加させる方策等について意見交換を実施した。
(3)海外産業人材育成協会(HIDA)セミナー(26日午後)
総理が挨拶を行い、産業人材育成を通じた日本流の地道な支援がインドの産業基盤を支えていることをアピールした。
5.評価
(1) 安倍総理は、共和国記念日というインドにとって最も重要な祝日の記念行事に主賓として招待された。これは、日本の総理として初めてのことであり、日印関係の深化を象徴する訪印となった。
(2) また、日印首脳会談においては、政治・安全保障協力の強化に向けた具体策に合意した。また、経済協力については、新規円借款の供与について伝達した他、多くの大型インフラプロジェクトについて進展を確認し、更に人的交流の分野においてもインド人に対する短期滞在数次査証の導入を発表するなど、日印戦略的グローバル・パートナーシップの強化のための具体的進展が図られた。また、経済関係者、科学技術関係者も訪印し、それぞれ分野において日印協力の強化が図られた。
(3) 今回の安倍総理訪印を通じて、日印戦略的グローバル・パートナーシップ強化のための具体策について様々な分野で進展が見られたことは、日印関係の包括的強化につながるものと評価できる。