安倍総理大臣
日・ジャマイカ首脳会談(概要)
平成25年11月5日


本5日午後6時頃から45分間、安倍晋三内閣総理大臣は、実務訪問賓客として来日中のポーシア・シンプソン=ミラー・ジャマイカ首相と首脳会談を行ったところ、その概要は以下のとおりです。
1.総論
(1)安倍総理より、日ジャマイカ外交関係樹立50周年を来年に控えての訪日を歓迎し、両国が民主主義、法の支配といった基本的価値観を共有し、同じ島国・海洋国家として長年友好・協力関係を構築してきた、関係を一層発展させたい旨述べました。
(2)シンプソン=ミラー首相より、日本の歓待に謝意を表しつつ、50年におよぶ歴史的友好の絆を確認したい旨述べた上で、2020年のオリンピック・パラリンピック招致を祝しました。
2.二国間関係、国際場裡における協力
(1) シンプソン=ミラー首相より、これまでの日本の支援に感謝を述べるとともにハイレベルの対話継続、文化交流の強化を望むこと、また、民間活力による経済成長を重視するところ、日本からの一層の投資および貿易の多様化を期待している旨述べました。また、再生エネルギー、省エネルギー、鉱物資源開発などの面での日本の知見への期待が表明されました。更に、安倍総理の推進する経済再生戦略は国際経済の再生のためにも重要であるとして成功への期待を表明しました。
これに対し、安倍総理より、支援を引続き行っていくと述べるとともに、互恵的経済関係の強化、人的・文化的交流の一層の強化をしていきたい旨述べました。
(2)シンプソン=ミラー首相より、カリブの小島嶼国としては、小島嶼国の脆弱性にかんがみ援助供与に関する伝統的な所得基準を見直してほしい旨述べました。これに対して安倍総理は、国内の格差や脆弱性への対処という要素も重要であり、ジャマイカ等の要望や懸念を十分踏まえて真剣に検討していきたい旨述べました。
(3)両首脳は、2014年の日カリブ交流年及び第4回日・カリコム(カリブ共同体)外相会合が有意義な成果を生むよう協力していくことで一致しました。
(4)両首脳は、このほか、国連安保理改革、ポスト2015年開発目標、気候変動等の国際場裡においても協力していくことで一致しました。
(5)最後に、シンプソン=ミラー首相より、是非、ジャマイカを訪問してほしいとの招請があり、総理より検討したい旨述べました。
3.首脳会談後、共同声明への署名が行われました。また、両首脳立ち会いの下、髙瀨駐ジャマイカ大使とアリコック駐日大使による「技術協力に関する日本国政府とジャマイカ政府との間の協定」への署名が行われました。その後、両首相は夕食会において、両国のスポーツ、教育、投資関係等につき歓談しました。