本28日(木曜日)午前11時45分から約40分間,岡田克也副総理は,外務省賓客として来日中のアルバート・デル・ロサリオ・フィリピン外務大臣(H.E. Albert F. DEL ROSARIO, Secretary of Foreign Affairs)による表敬を受けたところ,概要は以下のとおりです(先方:ロペス駐日大使,バシリオ外務省政策担当次官ほか,当方:卜部駐フィリピン大使,梅田南部アジア部長ほか同席。)。
- 岡田副総理から,デル・ロサリオ大臣の来日を歓迎するとともに,昨年9月のアキノ大統領来日の際に両国関係を「戦略的パートナーシップ」と位置付けた意義は非常に大きい旨述べたところ,デル・ロサリオ大臣は,「戦略的パートナーシップ」は外交関係樹立後56年間に及ぶ両国関係の特筆すべき進展であり,両国は共通の価値,課題及び願望を有していると述べました。また,デル・ロサリオ大臣からは,東日本大震災からの復興に取り組む日本の固い信念及び規律正しい行動への讃辞を述べるとともに,日本が着実に復興を進めていることを喜んでおり,日本が更に強い国として復興することを信じている旨の発言がありました。
- また,デル・ロサリオ大臣から,日・フィリピン経済連携協定(JPEPA)に基づき,両国が良好な経済関係を有していることに言及するとともに,看護師・介護福祉士候補者の受入れ改善について更なる努力を日本にお願いしたい旨述べました。これに対し,岡田副総理からは,候補者に配慮した国家試験の改善等これまでの日本側の努力に言及しつつ,今後も改善を続けていきたい旨述べるとともに,日本とフィリピンの経済関係は相互補完関係にあり,両国の経済関係の更なる強化が望まれており,実際にそれは可能である旨述べました。さらに,デル・ロサリオ大臣からは,日本がこれまでフィリピンに対して行ってきた政府開発援助(ODA)による支援がフィリピンの発展に寄与している旨述べ,謝意を表しました。
- また,ミンダナオ和平プロセスに関し,デル・ロサリオ外相から,日本が国際監視団(IMT)及び国際コンタクトグループ(ICG)への関与等を通じて貢献していることについて謝意を表明するとともに,アキノ大統領は和平達成に強くコミットしている旨述べました。これに対し,岡田副総理からは,日本としても和平プロセスを引き続き支援していきたい旨述べました。
- その他,岡田副総理とデル・ロサリオ大臣は,地域情勢等についても意見交換を行いました。