麻生外務大臣

日露外相電話会談

平成18年10月3日

 10月3日17時30分頃より約25分間、麻生外務大臣とラヴロフ・ロシア外務大臣との間で電話外相会談を行ったところ、概要以下のとおり。

1.APEC外相会合の際の日露外相会談

(1)麻生大臣より、再任の挨拶を述べた上で、日本側はロシアとの関係を重視しており、「日露行動計画」に基づいて、領土問題を含め、幅広い分野で日露関係を発展させるという基本方針を今後も継続していく考えであり、この点は安倍総理が国会でも明確に表明している旨述べた。これに対し、ラヴロフ大臣より、ロシア側としても、プーチン大統領と小泉前首相の間で採択された御指摘の方針を継続する意向であり、平和条約問題に関しても交渉を継続していく用意がある旨述べた。

(2)麻生大臣より、11月にハノイで行われるAPEC外相会合の際に、日露外相会談の実施を提案したのに対し、ラヴロフ外相も同意し、同会談を実施する方向で調整していくことで一致した。

2.漁業

(1)8月16日に発生した北方四島周辺水域における「第31吉進丸」の銃撃・拿捕事件に関し、麻生大臣より、船体の引渡しを求めるとともに、再発防止のためには操業秩序の維持が必要であり、北方四島周辺水域操業枠組み協定に基づく本年の交渉を早期に開始したい旨述べた。

(2)ラヴロフ大臣より、ロシア側の立場からは、船体の引き渡しに応じることは困難であること、操業枠組協定に基づく交渉を行うことに異存はなく、開始時期については調整していきたいと述べた。

(3)麻生大臣から、事実関係の解明という観点からも必要であるとして、船体の引き渡しを再度求めた。

3.サハリン2

(1)麻生大臣より、サハリン2については、当事者間の直接交渉を通じて早期に問題を解決することが必要であり、重要なのは事業を一方的に停止しないことである旨述べた。

(2)これに対し、ラヴロフ大臣より、本件は環境保護に関する問題であり、政治問題化するつもりはない、本件は、当事者間の協議を通じて解決されることを期待する旨述べた。

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