平成19年8月22日
第3回FEALAC外相会合に出席のためブラジリアを訪問中の麻生外務大臣は、ブラジル外務省にて、8月22日午前10時50分(現地時間)から約30分間にわたり、ペレス・キューバ外務大臣と会談を行ったところ、概要以下のとおり。
麻生大臣から、療養中のフィデル・カストロ国家評議会議長の回復を祈念する旨発言したところ、ペレス大臣からは、同議長は依然として医療管理下にあるものの順調に回復を続けている旨述べた。
両国外相は、政策対話とハイレベルでの交流を通じて、対話を重ねつつ、両国の相互理解を深めることを確認した上で、麻生大臣から、キューバの人権状況の改善に期待を表明した。これに対して、ペレス大臣からは、人権を含め、あらゆるテーマについて日本と協議する用意はある、いずれの国も人権問題を抱えているものであり、これを政治化することに反対する、また、本年11月のキューバにおける政策協議の開催を期待する、同外相の来年の訪日を希望する旨応答があった。
ペレス大臣から、6カ国協議の進展について祝意が表されたのに対して、麻生大臣から、本来よりも半年遅れての実施であるが核廃絶に向けてスタートしたのは喜ばしい、今後とも努力していく必要がある旨発言した。これに対して、ペレス大臣は、協議を通じて全ての関係国が受け入れ可能な解決が図られること、現核保有国も含めて全ての核兵器を廃絶していくべきとの立場を表明した。
ペレス大臣から、二国間経済関係の拡大のため、キューバの中長期公的債務について日本との個別交渉を希望する旨発言があった。麻生大臣からは、この点に関して、信頼関係の再構築が重要であり、中長期公的債務については、パリクラブにおける早期の交渉再開を期待する旨応答した。