麻生外務大臣

麻生大臣による東山農場視察(ブラジル訪問)

平成19年8月20日

(写真)


 8月20日、12時20分から14時45分頃(現地時間)まで、麻生大臣は、岩崎透・東山農場(とうざんのうじょう)社長の案内で同農場を視察し、その後、同社長主催の昼食会に参加し、在サンパウロのフランス人シェフ等食文化関係者と懇談を行ったところ、概要以下のとおり。

  1. 農場到着直後、車両にて、同農場が保有するコーヒー畑、日本の種苗メーカーと行っている野菜の新品種の栽培現場、イペーを始めとするブラジルの花々、さらには日本人移住者の労苦を描いたドラマの撮影現場にもなった、かつての移住者や奴隷の住居等の視察を行った。
  2. また、同農場内で最も高い位置にある展望台(一心亭(いっしんてい))に上り、農場全体やその周囲の様子を眺望した。その際、東山農場設立の沿革についてや、隣接している工場にて東麒麟(あずまきりん:日本酒)が生産されており、ブラジルにおける日本食文化の普及に貢献していることにつき説明があった。
  3. さらに、同農場は飼育している牛の糞尿とコーヒーの殻を混ぜて堆肥を作り、循環型農場として環境に優しい活動を行っていること、また、コーヒー栽培については新品種の開発等でブラジルの研究所とも協力を進めていることにつき説明があった。
  4. その後、東山農場内の過去の記帳簿が納められている資料館にて、これまで同農場を訪問した島崎藤村氏、吉田茂元総理、三笠宮殿下等の記帳を閲覧した。
  5. 昼食懇談においては、全世界で流行している日本の食文化というソフトパワーを活用した日本文化の発信を、今後積極的に行っていくべきとの議論が極めて活発に行われた。

(参考)1927年、三菱創業者岩崎弥太郎氏の長男久弥氏が、日本移民に対して熱帯農業を指導するための農場として東山農場を創設。それ以降、日伯間の農業技術協力に大きな役割を果たした。現在は、各種日系諸団体主催行事への協力、体験型農場としての活動等を通じ、日本文化の普及に大きな役割を果たしている。岩崎現東山農場社長は、岩崎弥太郎氏の玄孫。

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