平成19年8月2日
2日16時45分から18時10分にかけて、フィリピン・マニラの国際会議場内会議室において、麻生大臣が、ハオ・ナムホン・カンボジア副首相兼外相、トンルン・ラオス副首相兼外相、フン・ベトナム筆頭外務次官との間で日CLV外相会談を行ったところ概要以下の通り。
(1)麻生大臣より、CLVを「自由の繁栄の弧」の最前線として重視し、1月に「日本・メコン地域パートナーシップ・プログラム」を発表したことに言及しつつ、明年初めの日メコン外相会議を視野に協力を行っていきたい旨述べた。
(2)麻生大臣より、インフラ整備を貿易投資促進に結びつけるために、各国による環境整備を働きかけるとともに、日ラオス投資協定及び日越EPAの早期締結を働きかけた。CLV各国外相よりは、東西回廊をはじめこれまでの我が国の経済協力に対する支援に繰り返し謝意を述べるとともに、我が国の投資誘致を進めるため協力していきたいとの発言があった。
(3)麻生大臣より、地域の安定確保のため、法整備支援や財政支援を積極的に行っていることを紹介しつつ、CLV国境の貧困地帯である「開発の三角地帯」に対して日ASEAN統合基金を活用した支援を行うことに言及した。CLV各国外相より、「開発の三角地帯に対する日本の2000万ドルに感謝する」等謝意の表明があるとともに、引き続き我が国の協力を頂きたい旨要請があった。
(4)麻生大臣より、各国との交流を促進したい旨述べたのに対し、CLV各国外相の賛同があった。
(1)麻生大臣より、CLV各国首相訪日時に共同発表文書で、国際場裡における日本との協力姿勢を示したことを高く評価する旨述べた。
(2)麻生大臣より、北朝鮮問題につき、六者会合の非核化とともに日朝関係での拉致問題の重要性について強調しつつ、「北朝鮮人権状況決議」に対する支持も含めてCLVの理解と協力を求めた。これに対し、CLV各国から、「北朝鮮の非核化に向けた措置が完全に履行されることを期待する」、「六者会合において日本が果たしてきた極めて重要な役割を認識する」、「拉致を強く非難する」等の発言があり、日本への支持が表明された。
(3)麻生大臣より、国連安保理の早期改革、気候変動、TICADにおける積極的支持と参加を働きかけたのに対し、CLV各国より、「日本は地域及び世界において重要な役割を果たしてきており、安保理常任理事国となることを支持する」との発言があるなど、日本の立場への積極的支持の表明があった。