平成18年7月28日
7月28日13時30分(現地時間)より約30分、ARF閣僚会合等に出席するためクアラルンプールを訪問中の麻生大臣は、ラヴロフ・ロシア外務大臣と会談を行ったところ、概要以下のとおり。
(イ)両大臣は、サンクトペテルブルク・サミットの際の日露首脳会談における両首脳のやり取りを受け、「日露行動計画」に従って、平和条約問題を含む様々な分野で全面的に関係を発展させていくために真剣に努力することが極めて重要であることを改めて確認した。
(ロ)両大臣は、議員交流、政党間交流、議会間交流の強化のために政府としても努力していくべきことで一致。この関連で、8月下旬に予定されている武部自民党幹事長の訪露について言及された。
(ハ)両大臣は、両国外務省間の対話の活発化で一致。中央アジアに関して意見交換を行うための枠組みを立ち上げることで一致した。
サンクトペテルブルク・サミットの際の日露首脳会談において、北方四島を含む隣接地域において地震・津波対策等防災分野で協力することについて協議していくことで一致したことを受け、協力の具体的内容等について協議するため、できる限り早期に専門家会合を開催することで一致した。
麻生大臣より、本年の貝殻島周辺昆布操業の開始の遅延につき、遺憾の意を表明した上で、改めて再発防止を求めた。また、本年秋に協議を予定している北方四島周辺水域操業枠組協定に基づく操業についても、操業開始が遅延することのないよう強く求めた。これに対し、ラヴロフ大臣から、露側としてもしっかり努力したいとの発言があった。
太平洋パイプラインの実現に向けた協力の具体的内容に関する協議を加速することを改めて確認した。
麻生大臣より、大口経鋼管の輸入に対するセーフガード措置を発動しないよう求めたのに対し、ラヴロフ大臣からは、関係省庁に伝える旨述べた。
ラヴロフ大臣より、北朝鮮は六者会合参加へのドアを閉ざしていないと認識しているとの発言があり、その上で、両大臣の間で、北朝鮮が早期に六者会合に復帰することが極めて重要であるとの認識を再確認するとともに、引き続き日露間で緊密に協力していくことで一致した。