麻生外務大臣

麻生外務大臣のアロヨ・フィリピン大統領表敬

平成18年7月23日

 フィリピン訪問中の麻生外務大臣は、23日午後1時半過ぎ(現地時間:日本時間午後2時半過ぎ)より約30分間にわたり、マラカニアン宮殿においてアロヨ・フィリピン大統領に表敬を行ったところ概要以下のとおり(当方山崎駐フィリピン大使他、先方ロムロ外務長官他同席)。

1.二国間関係(日フィリピン国交正常化50周年)

 麻生大臣より、表敬受け入れへの謝意を述べた上で、国交正常化50周年を迎えた日フィリピンは自由、民主主義という基本的価値観を共有しており、今後も関係を深めたい旨述べ、50周年に当たり、フィリピンからの留学生受け入れ枠を増加した旨紹介した。

 また、麻生大臣より両国関係の促進を願う小泉総理の親書を手交した。

 これに対し、アロヨ大統領より、日本はフィリピンにとって特別な国であり喜んでお会いした、親書及び今回の大臣訪問における種々の前向きなメッセージに感謝している、日本はこの50年間、フィリピンのベストフレンドであった旨述べた。

2.経済協力

 麻生大臣より、本日ロムロ外務長官との間で無償資金協力による人材育成奨学計画について交換公文に署名する予定である旨紹介した。

 これに対し、アロヨ大統領より、最大の援助国である日本の援助継続に感謝している、ODA供与に関し付加価値税の還付の遅延が問題になっていた件については本年中に解決するように指示を行った旨述べた。

3.ミンダナオ和平

 麻生大臣より、ミンダナオ和平の重要性への認識を表明し、今般、フィリピン政府及びMILF(モロ・イスラム解放戦線)双方からの要請に応え、同和平の国際モニタリングチーム(IMT)の経済社会開発部門で主導的役割を担う日本人要員を現地に派遣すること、効果的なミンダナオ支援のためにマニラに大使館、JICA、JBICからなるタスクフォースをつくり、さらに平和の配当として元紛争地域での草の根レベルの支援を集中的に実施することを決定した旨伝達した。

 これに対し、アロヨ大統領より、日本のIMT参加というすばらしいニュースを歓迎する、初めての非OIC(イスラム諸国会議機構)メンバーの参加によりIMTも真に国際的なモニタリングチームとなる、フィリピンでも相対的に発展の遅れているミンダナオの開発が日本の協力により進むことを期待する旨述べた。

4.日・フィリピン経済連携協定

 麻生大臣より、EPA交渉の早期妥結に大統領の協力を要請した。

 これに対し、アロヨ大統領より、今次訪問のタイミングまでに妥結できなかったのは残念だが、日比友好年は1年あるので可能な限り早期にまとめたい旨述べた。

5.地域情勢

 麻生大臣より、8月以降ASEANの議長国となるフィリピンへの支援の意思を表明した。

 これに対し、アロヨ大統領より謝意の表明があった。

このページのトップへ戻る
目次へ戻る