麻生外務大臣

日CLV(カンボジア、ラオス、ベトナム)外相会議(概要)

平成17年12月14日

(写真)日CLV(カンボジア、ラオス、ベトナム)外相会議

 10日、マレーシアを訪問中の麻生大臣は、日CLV外相会議を主催し、ハオ・ナムホン・カンボジア外相、ソムサワート・ラオス外相、ニエン・ベトナム外相と約1時間会談を行ったところ、概要以下のとおり。

1.メコン地域開発及びCLV開発

(1)麻生大臣より以下の通り述べた。
 我が国はCLVとの関係を重視しており、更に強化したい。ASEANの域内格差是正や一体性強化の観点から、メコン地域開発を重視している。メコン地域開発について、3年間で約15億ドルの支援が見込まれる旨表明していたが、既に2年間で目標の3分の2を充分に超える額の協力をおこなっている。1年後に目標を達成できるよう、引き続き努力する。またこの目標を達成した後も、メコン地域開発のための努力を継続し、然るべき支援策を考える。日本はCLV諸国に対する最大のドナーであり、民間の貿易投資も伸びており、日CLV関係は極めて重要である。
 支援の重点事項として、(a)「開発の三角地帯」に対して全16件、総額約20億円の協力を行う。具体的には、小規模水力発電、初等教育の支援、小規模インフラ整備がある。(b)鳥インフルエンザ対策支援のため、研究者や医療機関の能力強化に今後協力していく。(c)民間による投資貿易促進の支援を行いたい。例えば日越共同イニシアティブの第2期を実施し、カンボジア・ラオスについても投資環境整備に協力したい。また、ASEANとの経済連携も重視する。

(2)CLV外相より、今回のCLV外相会議が日本のイニシアティブで行われたこと、「開発の三角形地帯」への協力に日本が誠実・真摯な対応をしてくれたことに感謝する旨発言があった。ベトナムから「開発の三角地帯」における協力を具体化するための事務レベル作業部会を開きたい旨の提案があり、他国も賛意を示した。

2.東アジア首脳会議

(1)麻生大臣より、次のとおり述べた。
 東アジア首脳会議は、この地域の共同体形成に重要な役割を果たすべき。「開かれた地域主義」や普遍的価値の尊重といった基本原則について大局的に議論したい。16カ国による具体的協力を進めることを重視。EASに加えて、ASEAN+3等全ての枠組みを活用し、地域協力を一層推進したい。

(2)CLV外相より、東アジア首脳会議は開かれた包括的なプロセスとしたい、ASEAN+3といった他の地域統合プロセスを補完するものにしたい、ASEANが引き続きドライバーズ・シートを占める東アジア共同体形成において日本に期待する等の発言があった。

3.国連改革

 麻生大臣より、日本の国連改革に関する立場へのCLV各国の支持に謝意を表明するとともに、引き続きの協力を要請し、CLV外相より、日本の常任理事国入りに支持が表明された。

このページのトップへ戻る
目次へ戻る