平成18年11月18日
現地時間18日午前9時(日本時間同日午前11時)から約1時間弱、APEC閣僚会合に出席した麻生外務大臣は、ラヴロフ露外務大臣と会談を行いました。概要は以下のとおりです。
(※)日本との時差は、-2時間です
(1)北朝鮮、イラン、不拡散、テロ・組織犯罪等日露双方にとって共通の問題を解決するため、既存の様々な日露外交当局間の協議を一層積極的に活用していくことで合意した。
(2)日露関係の進展を踏まえ、既存の外交当局間の協議に加え、日本側外務事務次官、露側外務省第一次官による「戦略対話」を新たに設置することで合意した。「戦略対話」の場では、日露双方が抱える二国間及び国際的な分野における戦略的な重要性を有する問題について議論を行う。
これまで日露間で達成された諸文書・諸合意に基づき、日露双方にとって受入可能な解決策を共に見出すための努力を精力的に続けていくことで一致した。また、交渉進展のための環境整備として、北方四島を含む日露の隣接地域における防災分野で協力を行っていくための作業を進めていくことで一致した。
(1)極東・シベリアの森林保全に関する作業部会の具体的作業を始めることで一致した。
(2)核テロに対抗するためのグローバル・イニシアティブを含め、原子力関連の国際協力に関する日露の協力を促進することで一致した。
(3)漁業分野における既存の枠組を基礎とした互恵的な協力を更に継続することで一致した。また、8月の日本漁船の銃撃・拿捕事件に関し、今後、再発防止のため日露が共に努力していくことで一致した。この関連で、麻生大臣から船体の引渡し及び関連情報の提供を求めたところ、ラヴロフ外務大臣は、船体について言及することなく、関連情報の提供に関しては関係当局に伝達している旨述べた。
日露刑事共助条約締結交渉を12月21日に東京で開催し、精力的に交渉を進めていくことで合意した。
日露間で人的交流を増やすため、査証発給手続簡素化のための協議を加速していくことで一致した。