アジア

第11回国連地名標準化会議

平成29年8月21日

 2017年8月8日から8月17日までニューヨークの国連本部で開催された第11回国連地名標準化会議において,日本海呼称をめぐるやり取りがありました。やり取りの概要は以下のとおりです。

1 韓国側の動き

  • (1)韓国は,議題7に関し,「海洋名称に関する国際セミナー 2013年~2016年」と題した報告書を提出しました。その中で”East Sea”の単独表記やSea of Japan呼称との併記がなされています。
  • (2)韓国は,議題17a)の審議に際し,本件会議の中で日本海と「東海」の併記につき同国が繰り返し主張してきた経緯を紹介しつつ,同呼称を用いることの妥当性を強調しました。

2 我が国の反論

  • (1)議題7については,我が国は,議場にて発言を求め,本件会議は政治的問題を議論する場ではなく,我が国としてもその議論を政治化する意図はない旨を述べた上で,「主に日本,ロシア,朝鮮半島東岸に囲まれた海域の名称はSea of Japanであり,これが当該海域に関し国際的に確立した唯一の名称である。韓国提出の報告書に含まれた歴史的史実と相容れない誤った表現は,我が国として全く受け入れられない」旨を明確に述べました。(英文(PDF)別ウィンドウで開く
  • (2)議題17a)については,我が国は,韓国側の発言に対し反論の機会を求め,当該海域について国際的に確立した唯一の呼称としての日本海と「東海」の併記を目指すことは,政治的意図に基づいた一方的行為に他ならず,航行・国際海運の安全の観点からも不適当であり否定されるべき旨述べ,断固として反論を行いました。(英文(PDF)別ウィンドウで開く

(注)国連地名標準化会議(UNCSGN:UN Conference on the Standardization of Geographical Names
 各国の地図作成当局の専門家らが,地名に関する用語の定義,地名の表記方法等について技術的観点から議論を行う会議。1967年以降,原則として5年ごとに開催されてきた。同会議は個別の地名を決定する権限は有していない。



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