国連外交

令和5年7月24日

 7月17日から19日、武井俊輔外務副大臣は、米国(ニューヨーク)で安保理閣僚級会合や総会討論等に出席するとともに、出席閣僚や国連事務局関係者との会談等を行ったところ、概要は以下のとおりです。

1 トーマス=グリーンフィールド米国国連大使との会談

トーマス=グリーンフィールド米国国連大使と武井外務副大臣との会談

 7月17日、武井副大臣は,トーマス=グリーンフィールド米国国連大使(The Honorable Linda Thomas-Greenfield, Representative of the United States of America to the United Nations) と短時間の会談を行いました。北朝鮮やウクライナ情勢等の安保理をめぐる課題や、安保理改革について意見交換を行い、今後一層連携していくことを確認しました。

2 ウクライナ情勢に関する安保理閣僚級会合への出席

ウクライナ情勢に関する安保理閣僚級会合で日本政府を代表してステートメントを実施する武井外務副大臣

 7月17日、武井副大臣は、7月に安保理議長を務める英国のクレバリー外務・英連邦・開発相(The Rt Hon. James CLEVERLY MP, Secretary of State for Foreign, Commonwealth and Development Affairs)主催したウクライナ情勢に関する安保理閣僚級会合に出席し、我が国政府を代表してステートメントを実施しました。武井副大臣は、ステートメントの中で、ロシアによる黒海穀物イニシアティブへの参加終了の決定を遺憾とした上で、ロシアのウクライナ侵略を強く非難し、武力や威圧による一方的な現状変更は世界のどこであれ許されないと述べました。また、拒否権行使の抑制や安保理改革の重要性を指摘しました。

[参考]別添PDF
  武井副大臣ステートメント100529276(英文(PDF)別ウィンドウで開く和文仮訳(PDF)別ウィンドウで開く

3 AIと国際の平和と安全に関する安保理閣僚級会合への出席

AIと国際の平和と安全に関する安保理閣僚級会合で日本政府を代表してステートメントを実施する武井外務副大臣

 7月18日、武井副大臣は、7月に安保理議長を務める英国のクレバリー外務・英連邦・開発相(The Rt Hon. James CLEVERLY MP, Secretary of State for Foreign, Commonwealth and Development Affairs)が主催した、AIと国際の平和と安全に関する安保理閣僚級会合に出席し、我が国政府を代表してステートメントを実施しました。武井副大臣は、ステートメントの中で、「人間中心の信頼できる」AIが重要であるとの考えの下、多様で幅広い関係者が関与する形で、議論を行っていくことが重要であり、AIをめぐる国際的な議論に引き続き積極的に貢献していくと述べました。

[参考]別添PDF
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4 ウクライナに関する総会討論への出席

「一時的に占拠されたウクライナの領土」に関する国連総会討論に出席し、日本政府を代表してステートメントを実施する武井外務副大臣

 7月18日、武井副大臣は、「一時的に占拠されたウクライナの領土」を議題とする国連総会討論に出席し、我が国政府を代表してステートメントを実施しました。武井副大臣は、ステートメントの中で、ウクライナの復旧・復興を含む支援を着実に実施すると述べた上で、ロシアが黒海穀物イニシアティブへの参加終了を決定したことを非難しました。また、ロシアがいわゆるクリミア「併合」から約10年間に亘り国連憲章違反を続けていると指摘し、ロシアのウクライナ侵略がその目的を達しては公正な平和は訪れず、法の支配のために団結し、国連憲章を守る必要性を訴えました。

[参考]別添PDF
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5 クレーバ・ウクライナ外務大臣との会談

ウクライナ外相を握手をする武井外務副大臣

 7月18日、武井副大臣は,クレーバ・ウクライナ外務大臣(H.E. Mr. Dmytro KULEBA, Minister for Foreign Affairs of Ukraine)と短時間の会談を行いました。ウクライナ情勢について意見交換を行い、今後一層連携していくことを確認しました。

6 国連関係機関の日本人職員との昼食会

国連関係機関勤務の日本人職員との昼食会で意見交換をする武井外務副大臣

 7月18日、武井副大臣は、NYの国連関係機関に勤務する日本人職員との昼食会を行い、各職員の状況を聴取するとともに、日本人職員の採用や昇進に向けた取組の強化を含め、政府としてどの様な協力ができるか等について意見交換しました。

7 グテーレス国連事務総長との会談

国連事務総長と握手をする武井外務副大臣

 7月18日、武井副大臣は、グテーレス国連事務総長(H.E. Mr. António Manuel de Oliveira Guterres, Secretary-General of the United Nations)と短時間の会談を行い、ウクライナ・北朝鮮情勢や、安保理改革を含む国連機能強化について意見交換するとともに、SDGサミットや未来サミットへ向けた連携を確認しました。

8 拒否権行使に関する総会討論

シリア人道支援継続へのロシアの拒否権行使を受けて開催された総会会合で日本政府を代表してステートメントを実施する武井外務副大臣

 7月19日、武井副大臣は、シリアに対する越境人道支援を継続する決議案に対する、ロシアの拒否権行使を受けて開催された総会会合に出席し、我が国政府を代表してステートメントを実施しました。武井副大臣は、ステートメントの中で、ロシアが拒否権を行使したことは極めて遺憾であると述べた上で、シリアの人々のニーズこそが最優先事項であり、理事国として引き続き建設的に取り組んでいく旨述べました。

[参考]別添PDF
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9 イサエフ・キルギス外務第一次官との会談

イサエフ・キルギス筆頭外務次官と武井外務副大臣との会談

 7月19日、武井副大臣は、イサエフ・キルギス筆頭外務次官(Mr. Asein Isaev, First Deputy Minister of Foreign Affairs of the Kyrgyz Republic)と会談を行いました。国際社会全体でのSDGs達成に向けた取組や山岳地域開発を含む環境や気候変動について意見交換を行い、今後一層連携していくことを確認しました。

12 その他

「国連を支える世界こども未来会議」に出席して挨拶をする武井外務副大臣

 このほか、武井副大臣は、19日ニューヨーク在住の経済金融関係者と意見交換を行い、同日夕刻「国連を支える世界こども未来会議」に出席し挨拶を行いました。


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