ODAと地球規模の課題
国連主催「新型コロナウイルス時代とその後における開発資金ハイレベルイベント」の開催
令和2年5月29日
5月28日午前8時頃(現地時間)から約6時間,国連主催「新型コロナウイルス時代とその後における開発資金ハイレベルイベント」がオンライン形式で開催され,安倍晋三内閣総理大臣がビデオメッセージを通じて参加しました。
1 本会合は,新型コロナウイルスの感染拡大により影響を受ける途上国の開発資金に関する課題を議論するため,首脳級の会合として実施され,カナダ,ジャマイカ(以上,共催者),日本,英国,ドイツ,フランス,イタリアを始めとする約50か国の首脳,国連(主催者),世界銀行グループ,IMF,OECDを含む国際機関の長等が出席又はビデオメッセージを寄せました。会合では,資金調達の安定性確保,途上国が抱える債務の脆弱性といった課題に関し,国際社会が協調して取り組むことの重要性が共有され,今後,国際機関・加盟国がこれらの課題への対応を議論していくことが確認されました。
2 安倍総理大臣からは,新型コロナウイルスとの戦いに従事する世界中の関係者に敬意を表しつつ,新型コロナウイルス終息後の世界後を見据え,人間の安全保障を確保する観点からも,ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進や,治療薬及びワクチンの開発,生産及び公平なアクセスの重要性を強調しました。また,途上国の経済活動の再開・活性化を目指した方策の検討が重要であるという認識の下,我が国の貢献策を発信するとともに,持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて,民間資金によるいわゆるインパクト投資を促進することも不可欠と表明しました。その上で,来年夏に延期された2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を,人類がコロナウイルスに打ち勝った証として完全な形で開催するとの決意を表明しました。