国際保健

平成29年10月24日

 10月18日から19日,世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)から,パトリック・ニコリエ人事部長及びグローバルファンド日本人職員である髙山眞木子氏(渉外局ドナー・リレーション担当)が訪日し,キャリアセミナーでの講演及び個別面談を実施しました。

1 趣旨

 グローバルファンドの活動や役割について国内でも広く紹介し,国際機関でのキャリアアップを求める日本人に対してグローバルファンドでの就職機会に関する情報提供を行うため,外務省はグローバルファンドからの人事ミッションを受け入れ,訪日中の活動を支援しました。

2 概要

(1)キャリアセミナー「21世紀型パートナーシップの国際機関で働く」

 外務省は,グローバルファンドとの共催で,(公財)日本国際交流センター/グローバルファンド日本委員会の後援を得て,10月18日(水曜日)に東京都内でキャリアセミナーを実施しました。民間企業,国際機関,大学研究機関,政府系組織,NGO等から74名の方が参加し,活発な質疑応答が行われました。

 冒頭,グローバルファンド戦略委員会委員(日本理事区推薦)を務める鷲見・外務省国際協力局国際保健政策室長から,これまでの日本の貢献について総額28億ドル以上を拠出した第5位主要ドナーであることに触れつつ,グローバルファンドへ貢献を行う意義について述べ,日本からは人材面における更なる貢献が必要であり,医療・保健分野に限らずITやファイナンス部門での経験を持つ人材も募集していることから,能力と情熱のある方々がグローバルファンドをはじめとする国際保健分野で活躍することを期待している旨述べました。

 続いて國井グローバルファンド戦略・投資・効果局長より,グローバルファンドは他の国連機関や公的機関に比して迅速な決定,行動が行われることが特徴である点,3大感染症対策のために使用可能な資源を利用し最大限のインパクトを挙げることを目標としている点,自身のフィールドワークの経験を活かしつつ,より大きなフレームで仕事が出来る点が魅力である旨述べました。

  • (写真1)世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)人事ミッションの訪日

 パトリック・ニコリエ・グローバルファンド人事部長からは,グローバルファンドの組織構造,国別チームの構成,役職別の必要とされる資格,能力について,また採用プロセスと現在の空席ポストについて説明があり,これまでの自分経験をどのようにグローバルファンドで活かすことが出来るかを考えつつ,空席ポストの業務を良く分析し積極的に応募してほしい旨言及がありました。(プレゼンテーション資料)(PDF)別ウィンドウで開く

  • (写真2)世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)人事ミッションの訪日

 続いて,パネルディスカッション「グローバルファンドと私のキャリアパス」が行われ,高山眞木子・グローバルファンド渉外局ドナーリレーションズ担当官,新谷幸子・国立国際医療センター研究医療課長(2016年11月より,厚生労働省からグローバルファンド戦略・投資・効果局技術助言・パートナーシップ部に一年出向),長嶺由衣子・千葉大学予防センター特任研究員(2017年3月から8月までグローバルファンド戦略・投資・効果局戦略情報部でインターン)が,それぞれの経歴とグローバルファンドでの業務内容,やりがいなどを紹介しました。

  • (写真3)世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)人事ミッションの訪日

 その後来場者からは,グローバルファンドの採用条件や雇用の種類など,またグローバルファンドの案件形成プロセスに関連して積極的に質問が寄せられました。

(2)個別面談(10月18日及び19日)

 グローバルファンドが事前に選定した18名の方に対して,グローバルファンド人事チームの2名が個別に面談し,就職ガイダンスを行いました。

3 評価

  • (1)本キャリアセミナーには幅広い分野から数多くの参加者が得られ,グローバルファンドについての理解を深め,採用プロセスを知るよい機会となりました。
  • (2)また,これまでグローバルファンドで勤務していた方々及び現在勤務している方から自身のバックグラウンドも含めたキャリアパスのあり方について紹介したことで,実際の業務内容をよく知る有意義な機会となりました。
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