世界保健機関(WHO)

令和6年1月9日

経緯

 世界保健機関(WHO)は、疾病の国際的伝播を最大限防止することを目的とした国際保健規則(IHR)(注1)を定めています。このIHRでは、地域・国家レベルの、国境における日常の衛生管理及び緊急事態発生時の対応に関して最低限備えておくべき能力 (通称:「コアキャパシティ」)が規定されています。このコアキャパシティを十分に満たしていると評価されていた先進国であっても、新型コロナウイルス感染症の流行下では、甚大な影響を受けました。
 こうした各国の新型コロナウイルス感染症対応の教訓を踏まえ、2020年から2021年にかけて、WHOの強化を含め、世界の健康危機への対応能力の構築・強化に関し、 WHOにおいて、パンデミックへの備えと対応に関する独立パネル(IPPPR)・国際保健規則(IHR)検証委員会・独立監視諮問委員会(IOAC)における議論を踏まえ、WHO加盟国間で議論が行われた結果、現在のIHR(2005)を改正するための議論を行うとともに(注2、3)、パンデミックの予防、備え及び対応(PPR)に関するWHOの新たな法的文書(WHOCA+)(注4)の作成に向けた交渉を行うことが決定されました(注5)。
 WHOCA+作成とIHR改正に向けた作業は、2024年5月の第77回WHO総会での提出及び採択を目指して、同時並行で作業が進められています。これら2つの文書による枠組みが相互に補完し合うことで、世界の公衆衛生のより良い協調が実現されることが期待されます。

政府間交渉会議(INB)の概要

 2021年12月のWHO特別総会において、加盟国は、WHOCA+の作成のための政府間交渉会議(INB)(注6)の設置を決定しました。2022年2月に最初の会合が開催され、交渉が継続しています。加盟国は、公平性を考慮し、備えを促進し、連帯を確保し、国家主権を尊重する国際的な合意を求めるとともに(注7)、2024年5月の第77回WHO総会において成果物を提出することを目指しています。
 我が国は、パンデミックのPPRを強化するため、国際的な規範を強化することが重要であるとの立場であり、交渉の結果は予断しないものの、本件交渉に建設的に貢献していきます。

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