気候変動
第2回アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)首脳会合
令和6年10月11日
(写真提供:内閣広報室)
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現地時間10月11日(日本時間同日)、石破茂内閣総理大臣は、ASEAN関連首脳会議の機会を捉え、第2回アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)首脳会合を開催しました。概要は以下のとおりです。
- 石破総理大臣からは、世界の成長エンジンとしてのアジアの経済成長の確保が必須であり、人類共通の喫緊の課題である気候変動への対処に取り組むことが重要である旨言及しつつ、脱炭素化、経済成長、エネルギー安全保障を同時に実現すべく、産業構造やエネルギー構成等の各国の事情を踏まえた多様な道筋の下で、ネット・ゼロを達成するAZEC原則の重要性を改めて発信しました。
- AZECパートナー国の首脳からは、一様にAZECを主導してきた日本の取組に対する支持が表明されました。また、今後もAZEC原則に従って、再生可能エネルギーの推進、火力発電のゼロエミッション化、炭素貯留技術等を活用した排出削減対策に加え、技術革新、エネルギー移行に向けたファイナンスを促進し、地域として温室効果ガス(GHG)排出削減を進めていくことの重要性が表明されました。
- 会合には、武藤経済産業大臣も出席し、今年8月に実施した第2回AZEC閣僚会合で合意した、温室効果ガス排出量の多いセクターの脱炭素化及び排出削減を促進するためのイニシアティブや、アジア・ゼロエミッションセンターの始動について、報告を行いました。
- 会合では、AZECパートナー国間で、今後10年のためのアクションプランを含むAZEC首脳共同声明が採択されました。共同声明では、各国の状況に応じ、多様かつ現実的な道筋を通じたエネルギー移行と脱炭素化を進める地域戦略の実施を加速することで、AZECパートナー国が、世界の脱炭素化に貢献することなどを確認しました。また、(1)アジアの脱炭素化に資する活動を促進するルール形成を含む「AZECソリューション」の推進、(2)温室効果ガス排出量の多いセクターの脱炭素化及び排出削減を促進するためのイニシアティブ始動、(3)具体的なプロジェクトの推進、の3つを柱とする今後10年のためのアクションプランに合意しました。
- さらに、石破総理大臣から、昨年12月の第1回首脳会合以降、日本とAZECパートナー国との間で、約120件のMOU等協力案件が結ばれていることを紹介したほか、将来的には域内のクリーンエネルギーの供給基地として、地域の脱炭素化に貢献するため、ラオスにおけるオファー型協力を検討していきたい旨述べました。
(参考1)AZECパートナー国(アルファベット順):
オーストラリア連邦、ブルネイ・ダルサラーム国、カンボジア王国、インドネシア共和国、日本、ラオス人民民主共和国、マレーシア、フィリピン共和国、シンガポール共和国、タイ王国、ベトナム社会主義共和国