気候変動

令和5年9月27日
赤堀毅地球規模課題審議官の参加の様子

 現地時間9月22日午前10時10分(日本時間22日午後11時10分)から約3時間半の間、米国・ニューヨークの国連本部において「損失と損害(ロス&ダメージ)への対応のための資金面での措置に関する閣僚級会合(Ministerial Consultation on Funding Arrangements for Responding to Loss and Damage )」がエジプト(国連気候変動枠組第27回締約国会議(COP27)議長国)及びアラブ首長国連邦(同第28回会議(COP28)議長国)の主催で開催され、我が国から赤堀毅地球規模課題審議官(大使)がステートメントを行いました。今次会合には、米、英、仏などG7各国、G20メンバー国、及びその他島嶼国、途上国から計67か国、UNEPなどの国際機関、市民社会及び若者の代表が出席し、ロス&ダメージへの対応のための資金面での措置に関してステートメントを行いました。

  1. 本会合は、昨年のCOP27で行われた、特に脆弱な途上国によるロス&ダメージへの対応を支援するための新たな資金面での措置(基金を含む)を講じるとの決定を踏まえて開催されたものです。
  2. これら資金面での措置を運用化するための具体的内容については、現在議論を行っている移行委員会(我が国を含む24か国が参加(先進国10か国、途上国14か国))からの勧告を踏まえ、COP28において検討されることとなっています。今次会合では、基金の設置を含む資金面での措置の運用化に向けて各国・国際機関等がステートメントを行いました。
  3. 赤堀地球規模課題審議官からは、基金を含む新たな資金面での措置の運用化の成功に向けて、以下の3つの要素が重要であることを訴えました。
  • (1)基金のみならず、資金面での措置全体の能力の向上が図られること。また、基金とその他の資金面での措置とが協調・補完しあって、効果的な支援が行われること。
  • (2)基金が特に脆弱な途上国への支援を優先し、最も脆弱な途上国やコミュニティへの支援を迅速かつ効率的に行えること。そのためには、世界銀行など既存の国際機関の知見を活用して、いち早く基金の運用化を開始すること。
  • (3)基金を含む資金面での措置に対しては、あらゆる資金源からの資金貢献が必要であること。特に、先進国対途上国という二分論を脱し、全ての能力のある国が資金貢献を行うこと。
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