
国連総会におけるミレニアム開発目標(MDGs)に関する閣僚級非公式会合(概要と評価)
平成23年9月21日
1.概要
(1)9月21日(水曜日)(ニューヨーク現地時間),国連総会の機会に,MDGs閣僚級非公式会合を開催。各国政府,国際機関,民間団体,NGO等から,総勢400名が参加。
(2)まず玄葉大臣から,
開会挨拶に続き本年6月に東京で開催したMDGsフォローアップ会合の成果を報告し,国際社会に共有した。また,ゲイツ財団との画期的な連携によるパキスタンでのポリオ対策等,MDGs達成に向けた我が国の取組について発表した。
(3)続くパネル・ディスカッションでは,UNDPのクラーク総裁が司会を務めた。バングラデシュのモニ外務大臣ら各国代表やレークUNICEF事務局長,アティンク世銀副総裁らに加え,民間セクター(ゲイツ財団)やNGO(セーブ・ザ・チルドレン)が,2015年までのMDGs達成に向けた残り5年間の取組を強化する決意を述べるとともに,多様な開発の担い手に対し連携を呼びかけた。
2.評価
(1)MDGs達成に向けたモメンタムの維持・強化が図られ,人間の安全保障や格差是正を重視し国際社会におけるMDGsに関する取組や議論を積極的にリードしていくとの我が国の姿勢をアピールすることができた。このような我が国のリーダーシップは,多様な参加者から高く評価された。
(2)地域や経済発展の度合いによってMDGs達成に向けて様々な課題があることが改めて明らかになり,今後の取組を加速させる方途や2015年以降の国際目標のあり方についても示唆に富む議論が行われた。多様な開発の担い手の間での連携強化や,他の国際的なフォーラムでの議論の活性化につながる会合となった。
(参考1)ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals)
1990年代に開催された主要な国際会議等で採択された国際開発目標や,2000年9月の国連ミレニアム・サミットで採択された「国連ミレニアム宣言」を統合し,開発分野における国際社会共通の目標として2001年にまとめられた。8つの目標(極度の貧困と飢餓の撲滅や,乳幼児死亡率の削減等)の下,21のターゲットと60の指標を設定。2015年が達成期限。
(参考2)第66会期国連総会 MDG閣僚級非公式会合
バングラデシュ,ルワンダ,セネガル,南アフリカ,ベトナム,ザンビア,UNDP,UNICEF,及び世銀との共催で,国連総会のサイドイベントとして, MDGs達成に向けた取組の加速化をテーマに開催。MDGs達成に向けたモメンタムの維持・強化を,我が国がリードしている。
(参考3)MDGsフォローアップ会合
UNDP,UNICEF,世界銀行,JICAとの共催で,2011年6月2-3日に閣僚級の会議を東京で開催。110か国以上,20の地域・国際機関,国内・国際NGO,民間セクターなど計300名以上が参加。MDGs達成に向けて真に効果的な手法や,達成期限である2015年以後の国際目標のあり方についても議論した。議論の内容は議長声明として発出された。
玄葉外務大臣スピーチ(
日本語・
英語)