玄葉外務大臣の第66回国連総会への出席(Youtube動画)(日本語・英語)
平成23年9月25日
野田総理等が演説を行った開会セッションの後,玄葉大臣は,2グループに分かれた分科会のうち,第一分科会においてブラジルのメルカダンチ科学・技術・イノベーション担当大臣とともに共同議長を務め,冒頭発言及び後半の議事進行を行った。また,分科会終了後,閉会セッションが行われ,第一分科会の共同議長として議論の報告を行った。発言の中では,我が国が総力を結集して事故の収束に努めていることを紹介するとともに,国際社会に対し,被災地の方々の不安を解放し,風評被害を防止するため,放射能の人体への影響について,科学的客観性を基礎に科学的知見を結集して,一般市民に分かりやすく発信するよう呼びかけた。事務総長もそのような知見の結集に賛同。
我が国と豪州が共同議長を務めて開催した。会合では,昨年9月のグループ発足から1年間の活動実績をレビューするとともに,今後の取組の方向性について議論を行った。今回の外相会合では,国際社会における本イニシアティブの存在感が増す中,10カ国中6カ国の外相が集まり,具体的な論点について密度の濃い実質的な議論を行った。特に,我が国が重視する兵器用核分裂性物質生産禁止条約(FMCT)早期交渉開始や核軍縮の報告フォームについて,今後具体的にどのような取組を行っていくかについて外相間で議論を深めることが出来たことは大きな意義があった。
各国政府,国際機関,民間団体,NGO等から,総勢400名が参加した。玄葉大臣から,本年6月に東京で開催したMDGsフォローアップ会合の成果を報告し,国際社会に共有した。また,ゲイツ財団との画期的な連携によるパキスタンでのポリオ対策等,MDGs達成に向けた我が国の取組について発表。続くパネル・ディスカッションでは,参加者の間で今後の取組を加速させる方途や2015年以降の国際目標のあり方についても有益な議論が行われた。
中東情勢について広く意見交換を行い,特に,G8外相会合では,中東・北アフリカ地域における歴史的変革の支援につき,政治面の取組として法の支配や市民社会の形成等のガバナンスの問題と,地域統合の促進につき,関係国・機関が力を結集していくことで合意した。リビア・ハイレベル会合やリビアとの外相会談では,我が国としてリビアの国造りに貢献していく旨述べた。
アフガニスタンに関しては,「新シルクロード構想」外相会合において,同国の中長期的安定化のために,同国を地域経済に取り込み,地域全体の経済成長を後押しするとの考え方を各国とも概ね支持した。湾岸協力理事会(GCC)との間で,FTA交渉の再開に原則合意した。
安保理改革に関するG4(日本,ブラジル,ドイツ,インド)外相会合を開催し,第65回国連総会におけるG4の取組を振り返るとともに,今後の進め方について意見交換を実施した。G4が進めてきた取組に対して多くの加盟国から支持が得られたことを受け,今後,この成果を踏まえて,柔軟な姿勢で幅広い加盟国と協議していくことで一致した。
日米外相会談では,玄葉大臣より,新内閣においても日米同盟は日本外交の基軸である旨,及び,日米関係を安全保障,経済,文化・人的交流の三本柱を中心に一層深化・発展させていきたい旨述べた。クリントン国務長官より,米国は日米同盟を更に強化する取組にコミットしている旨述べた。その他,日米関係,アジア太平洋地域情勢,グローバルな課題につき幅広い意見交換を行った。
その他,パキスタン,エジプト,ロシア,インドネシア,中国,英国,リビア,韓国との外相会談を実施したほか,クラーク国連開発計画(UNDP)総裁との会談を実施した。