
2010年10月の国連安全保障理事会の主な動き(議長国:ウガンダ)
ハイチ
- 15日,国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)のマンデートを2011年10月15日まで延長する決議第1944号を全会一致で採択した。
スーダン
- 14日,安保理スーダン制裁委員会の専門家パネルのマンデートを2011年10月19日まで延長するとともに,決議第1556号及び第1591号の武器禁輸の例外措置として許容されているスーダン向けの武器輸出等について,制裁委員会への事前通報及び最終使用者証明文書の添付を義務化すること等を内容とする決議第1945号を,賛成14カ国,反対0,棄権1カ国(中国)で採択した。
- 25日,ルロワPKO局長より,南部住民投票の準備状況やダルフール情勢について,合わせてブリーフィングが行われた。
コートジボワール
- 15日,コートジボワールに対する制裁措置を2011年4月30日まで延長することを決定する決議第1946号を,全会一致で採択した。
アフガニスタン
- 13日,アフガニスタンに展開する国際治安支援部隊(ISAF:International Security Assistance Force)への授権を12ヶ月間更新すること等を内容とする決議第1943号を全会一致で採択した。
- 25日,アフガニスタン西部へラートで起きた国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)事務所に対するテロ攻撃を強く非難するプレス・ステートメントを発出した。
紛争直後期の平和構築
- 13日,紛争直後期の平和構築,及び平和構築における女性の参画に関する討論が行われ,紛争直後の平和構築の重要性及び女性の役割の重要性を強調する議長声明(S/PRST/2010/20)を発出した。
アフリカにおける平和と安全
- 22日,討論が行われ,アフリカ連合(AU)が安保理の授権を得て行う平和維持活動に対する支援に関する議長声明(S/PRST/2010/21)を発出した。
女性・平和・安全
- 26日,女性・平和・安全に関する安保理決議第1325号の採択10周年を記念した公開討論が行われ,90以上の国や国際機関の代表が参加した(我が国からは菊田外務大臣政務官が出席)。安保理は,事務総長が提示した紛争下の女性の状況を評価するための指標をエンドースする議長声明S/PRST/2010/21)を発出した。
ナイジェリアにおける爆弾テロ事件
- 4日,1日にナイジェリア首都アブジャで発生した爆弾テロ事件を強く非難するプレス・ステートメントを発出した。
ネパール
- 14日,パスコ-政務局長から最新情勢に関するブリーフィングが行われた。
- 20日,ネパール諸政党による和平プロセスに対する取り組みを想起し,国連ネパール政治ミッション(UNMIN)の残余業務に関する明確な行動計画について合意・遂行されることの重要性を強調するプレス・ステートメントを発出した。
ソマリア
- 21日,潘基文事務総長とラマムラ・アフリカ連合(AU)平和安全保障委員会委員長の出席を得てブリーフィングが行われ,ソマリア暫定政府(TFG)やアフリカ連合ソマリア・ミッション(AMISOM)への支持を表明するプレス・ステートメントを発出した。
アフリカへの安保理ミッション
- 14日,ウガンダ及びスーダンを訪問した安保理ミッションのリード国(ウガンダ,英国,米国)より,訪問結果につきブリーフィングが行われた。
コンゴ民主共和国
- 14日,コンゴ民主共和国東部で発生し性的暴力事件を中心として,現地視察を行ったワルストローム事務総長特別代表(SRSG),及びルロワPKO局長からブリーフィングが行われた。
- 15日,国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)の活動を中心とするミースSRSGからブリーフィングが行われた。
中東情勢
- 18日,公開討論が行われ,発言した多くの国が,直接交渉の再開をイスラエル・パレスチナの両当事者に呼びかけ,また,イスラエルによる入植地建設の再開の停止を求めた。また多くの国がレバノンの安定に言及するとともに,一部の国はレバノン特別法廷への支持を表明した。
東ティモール
- 19日,ハク国連東ティモール統合ミッション(UNMIT)SRSGからのブリーフィングと討論が行われ,各国が治安・社会経済分野での進展を評価した。
チャド・中央アフリカ
- 20日,マムード国連中央アフリカ・チャド・ミッション(MINURCAT)SRSGより,MINURCATの撤収に伴うチャドによる治安業務状況や中央アフリカにおける課題等につきブリーフィングが行われた。
安保理の総会に対する年次報告
- 28日,公式会合にて,国連憲章第24条第3項に基づく,安保理の総会に対する年次報告(2009年8月から2010年7月までをカバー)の採択を行った。同報告については,11月11日の総会本会議にて審議が行われる予定。