ODAと地球規模の課題
砂漠化対処条約(UNCCD)第11回締約国会議(COP11)概要
(9月16日~9月27日,ナミビア・ウィントフック)
平成25年12月12日
【会議の主要成果】
- 2014~2015年の作業プログラム・予算の採択
- 地球機構(GM)の条約事務局への移転統合,ローマへのリエゾンオフィス設置の決定
- リオ+20フォローアップに関する政府間ワーキング・グループ及び科学・政策インターフェイス(SPI)設立決定
1 期間
平成25年9月16日(月曜日)~9月27日(金曜日)
2 場所
ナミビア・ウィントフック
3 参加者
- 締約国,国際機関,市民社会団体(CSO)等より3,000名以上(人数は,サイドイベント等を含む)
- 我が国からは外務省・環境省関係者及び有識者が出席
4 ハイレベル・セグメント
9月23,24日のハイレベル・セグメントにおいて,(1)持続可能な開発の文脈における土地劣化ニュートラルな世界の達成に向けたUNCCDの役割,(2)ベストプラクティスの共有拡大,(3)土地劣化の経済学,をテーマに議論が行われ,議長サマリーが作成された。
5 補助機関会合
今次COP11と並行し,第11回科学技術委員会(CST11)及び第12回条約実施レビュー委員会(CRIC12)が開催され,それぞれ締約国会議決定案の勧告を取りまとめた。
6 主な成果
(1)2014~2015年作業プログラム・予算
- 2007年のCOP8で採択された「条約実施推進のための十年戦略計画枠組(十年戦略)」及び2016~2019年の多年度作業計画に基づき,2014~2015年の作業プログラムが採択された。
- 同作業プログラムに基づき,コア予算総額は,前期比0.04%減の16,122,431ユーロとなり,事務局ホスト国であるドイツの拠出金を除いた締約国分担分は前期比2.7%減の14,695,741ユーロとすることが承認された。
(2)地球機構(GM:グローバルメカニズム)の取扱い
砂漠化対処条約の資金メカニズムであるGMのあり方について,次のとおり決定した。
- これまでローマの国際農業開発基金(IFAD)内に設置していたGMについては,ドイツ・ボンの条約事務局に統合する形で移転する
- ローマにはリエゾンオフィスを設置する(その機能についてはGMのマネージングダイレクターと事務局長の間で決定する)
(3)リオ+20フォローアップのための政府間ワーキング・グループの設立
リオ+20の成果文書に「Land Degradation Neutral World」が盛り込まれたことを受け,特に以下について検討する政府間ワーキンググループ(IWG)の設置が決定した。IWGは各地域から1名ずつの計5名で構成され,COP12に報告書を提出することとなっている。
- (1)乾燥地における「Land Degradation Neutrality」の科学的定義づけ
- (2)Land Degradation Neutralityのための方策
- (3)条約の現在及び将来の戦略,活動及び資源に関する提言
(4)科学・政策インターフェイスの設立
科学者と科学技術委員会(CST)ビューローが協力して科学的知見を活用する場として,科学・政策インターフェイス(SPI)の設立が決定(期限はCOP13まで)。
(5)今後の予定
- 2014年11月
- CRIC13
- ~2015年4月末
- 第4回CST特別会合及び第3回科学会議
(いずれも特段の申し出がない限りボンで開催) - 2015年秋
- COP12(於:トルコ)