日本の安全保障と国際社会の平和と安定
日本政府代理人 鶴岡公二外務審議官による談話
国際司法裁判所(ICJ)における「南極における捕鯨」訴訟
平成25年6月26日
日本は,豪州が提起した日本の調査捕鯨が国際法違反であるとの訴えを受けて国際司法裁判所に来た。我が国が実施している調査捕鯨は,国際捕鯨取締条約に基づき実施されている合法的な科学調査である。
日本は,国際社会の基礎である国際法秩序および法の支配を重視しており,国際司法裁判所の審議に真剣に取り組んで行く。
豪州は,日本の調査捕鯨の実態は商業捕鯨であり,国際捕鯨委員会(IWC)で定めた商業捕鯨モラトリアムすなわち凍結合意に違反すると主張している。
日本が行っている調査捕鯨は,科学的な研究のための調査であり,国際法に従って実施されており,豪州の主張は認められない。
日本は,約束を誠実に守る国である。また,生物資源の持続的利用を踏まえて自然と調和しつつ国を発展させてきた伝統を誇りに思う国である。
日本としては,国際司法裁判所の審議に誠実かつ真摯な姿勢で臨み,日本の立場と考え方を明確に示したいと考えている。
今回の審議に臨むにあたり,政府部内で外務省及び水産庁の専門家並びに国内外の専門家を結集し,万全の準備と体制を整備し作業してきたので,日本としては自信を持って裁判に臨みたい。