日本の安全保障と国際社会の平和と安定
第6回民主主義共同体閣僚級会合(概要)
平成23年7月2日
1.開催日程、参加者等
(1)平成23年7月1日、リトアニアの首都ビリニュスにおいて、「第6回民主主義共同体閣僚級会合」が開催されました。
(2)この閣僚級会合には、約70か国の政府関係者、EU、OSCE等の国際機関及び市民社会代表が参加しました。我が国からは、上田人権人道担当大使が出席したほか、クリントン米国務長官、エルベグドルジ・モンゴル大統領、アシュトンEU外務・安全保障政策上級代表、オランダ外相、スロバキア外相、モルドバ外相、チュニジア外相など、多数の国より閣僚級を含むハイレベルの参加がありました。
2.概要等
(1)開会式では、グリボウスカイテ・リトアニア大統領、アジュバリス・リトアニア外相、クリントン米国務長官、アシュトンEU外務・安全保障政策上級代表他からステートメントがあったほか、アウン・サン・スーチー女史からのビデオメッセージがありました。
リトアニア:(大統領)リトアニアが議長国の間に、民主主義共同体が実行力のある組織となるよう改革を行った。また、議員フォーラム・青年フォーラム・企業民主主義フォーラムを立ち上げた。(外相)アラブ諸国において、民主的変革と自由に対する意思表示を目にしているが、残念ながら、多くの人命を犠牲にしている。自由への願望、人間の尊厳の尊重は消えることはない。一方で民主主義と自由は当然与えられるものではなく、関連する手段によって支えなければならず、これこそが民主主義共同体の使命である。
米国:中東・北アフリカにおいて、中・東欧諸国が20年前に求めたのと同じ普遍的権利及び尊厳、機会を市民が求めている。民主的機構、複数政党制、法の支配が実現するかどうかは、市民、とりわけ若者にかかっている。民主主義共同体に集う我々は、これを支援する責任を負っている。
EU:民主主義はEUの基礎となる価値。民主主義は、共有された価値に基づくが、地域によるスタイルの違いもあり、押しつけはできない。また、開発なくして民主主義はなく、民主主義なくして開発はない。EUは民主主義・人権のための欧州機構(European Instrument for Democracy and Human Rights)によって過去10年間、1000以上のプロジェクトに対して、5億ユーロの支援を実施。
アウン・サン・スーチー女史:民主主義は、一つのグループ、少数のグループ又はある部分だけに利益をもたらすものではなく、国全体に利益をもたらすものであるとのメッセージをできるだけ早く広げて欲しい。もし民主主義共同体が、我々が達成しようとしていることを人々に理解させるという我々の目標を支援していただけるのであれば、すばらしい。支援を期待。
(2)各国代表、国際機関やNGO代表によるステートメント及び民主主義促進の功績に対する賞(ゲメレク賞及びパーマー賞)の授賞式が行われました。
ゲレメク賞(民主主義共同体創設当時のゲレメク・ポーランド外相(故人)の功績にちなんで設立された賞で、毎回閣僚級会合で授賞式を実施。)が、ベラルーシの反政府活動家(Vladimir Niklaiev氏)に授与されました。
パーマー賞(体制転換時のパーマー在ハンガリー米大使の功績にちなんで設立された賞で、民主主義促進分野で功績のあった外交官に授与。本年初めて創設されたもの。)が6名に授与されました。
(3) 閉会にあたり、「ビリニュス宣言」が採択され、北アフリカ及び中東で起こっている大規模な民主主義移行プロセスが、平和的、民主的かつ繁栄した社会の発展につながっていくことへの希望が表明され、また、平和・自由・人権保護・民主的統治のために開発・経済的・社会的進歩が重要であることが強調されました。民主主義共同体の組織及び活動に関し、今後の組織改革を歓迎し、民主化移行国の支援を行う「民主主義パートナーシップ・チャレンジ」イニシアティブを承認しました。また、民主主義共同体議会フォーラム、ヤングリーダーズフォーラム、企業民主主義フォーラムの立ち上げを歓迎しました。その他、民主主義活動家の迫害を非難し、民主主義教育の重要性を確認し、国連他の国際機関との連携の重要性を確認しました。
(1)平成23年7月1日、リトアニアの首都ビリニュスにおいて、「第6回民主主義共同体閣僚級会合」が開催されました。
(2)この閣僚級会合には、約70か国の政府関係者、EU、OSCE等の国際機関及び市民社会代表が参加しました。我が国からは、上田人権人道担当大使が出席したほか、クリントン米国務長官、エルベグドルジ・モンゴル大統領、アシュトンEU外務・安全保障政策上級代表、オランダ外相、スロバキア外相、モルドバ外相、チュニジア外相など、多数の国より閣僚級を含むハイレベルの参加がありました。
2.概要等
(1)開会式では、グリボウスカイテ・リトアニア大統領、アジュバリス・リトアニア外相、クリントン米国務長官、アシュトンEU外務・安全保障政策上級代表他からステートメントがあったほか、アウン・サン・スーチー女史からのビデオメッセージがありました。
リトアニア:(大統領)リトアニアが議長国の間に、民主主義共同体が実行力のある組織となるよう改革を行った。また、議員フォーラム・青年フォーラム・企業民主主義フォーラムを立ち上げた。(外相)アラブ諸国において、民主的変革と自由に対する意思表示を目にしているが、残念ながら、多くの人命を犠牲にしている。自由への願望、人間の尊厳の尊重は消えることはない。一方で民主主義と自由は当然与えられるものではなく、関連する手段によって支えなければならず、これこそが民主主義共同体の使命である。
米国:中東・北アフリカにおいて、中・東欧諸国が20年前に求めたのと同じ普遍的権利及び尊厳、機会を市民が求めている。民主的機構、複数政党制、法の支配が実現するかどうかは、市民、とりわけ若者にかかっている。民主主義共同体に集う我々は、これを支援する責任を負っている。
EU:民主主義はEUの基礎となる価値。民主主義は、共有された価値に基づくが、地域によるスタイルの違いもあり、押しつけはできない。また、開発なくして民主主義はなく、民主主義なくして開発はない。EUは民主主義・人権のための欧州機構(European Instrument for Democracy and Human Rights)によって過去10年間、1000以上のプロジェクトに対して、5億ユーロの支援を実施。
アウン・サン・スーチー女史:民主主義は、一つのグループ、少数のグループ又はある部分だけに利益をもたらすものではなく、国全体に利益をもたらすものであるとのメッセージをできるだけ早く広げて欲しい。もし民主主義共同体が、我々が達成しようとしていることを人々に理解させるという我々の目標を支援していただけるのであれば、すばらしい。支援を期待。
(2)各国代表、国際機関やNGO代表によるステートメント及び民主主義促進の功績に対する賞(ゲメレク賞及びパーマー賞)の授賞式が行われました。
ゲレメク賞(民主主義共同体創設当時のゲレメク・ポーランド外相(故人)の功績にちなんで設立された賞で、毎回閣僚級会合で授賞式を実施。)が、ベラルーシの反政府活動家(Vladimir Niklaiev氏)に授与されました。
パーマー賞(体制転換時のパーマー在ハンガリー米大使の功績にちなんで設立された賞で、民主主義促進分野で功績のあった外交官に授与。本年初めて創設されたもの。)が6名に授与されました。
(3) 閉会にあたり、「ビリニュス宣言」が採択され、北アフリカ及び中東で起こっている大規模な民主主義移行プロセスが、平和的、民主的かつ繁栄した社会の発展につながっていくことへの希望が表明され、また、平和・自由・人権保護・民主的統治のために開発・経済的・社会的進歩が重要であることが強調されました。民主主義共同体の組織及び活動に関し、今後の組織改革を歓迎し、民主化移行国の支援を行う「民主主義パートナーシップ・チャレンジ」イニシアティブを承認しました。また、民主主義共同体議会フォーラム、ヤングリーダーズフォーラム、企業民主主義フォーラムの立ち上げを歓迎しました。その他、民主主義活動家の迫害を非難し、民主主義教育の重要性を確認し、国連他の国際機関との連携の重要性を確認しました。