(1997年2月、在フィジー日本国大使館)
援助形態 | 無償資金協力 |
協力年度 | 1986年度 |
協力金額 | 3.96億円 |
相手国実施機関 | 国家計画局等 |
協力の内容 | バヌアツ国における農産物等の物流を円滑にするために、集荷、貯蔵、出荷業務を一貫して行える地域商業センター、及び海上輸送に必要な埠頭を離島に建設する。 |
〈評価要旨〉
1 案件の維持・管理状況
タンナ島の地域商業センターは、よく活用され、維持・管理状況も良好である。
埠頭は、物流に重要な役割を果たしているが、工夫して利用はしているものの、埠頭の一部及びアクセス道路が台風により破壊され、修復されていない。
2 案件の選定・形成の適正度
バヌアツ国にとって、海上輸送による物流手段は重要であり、タンナ島においても、沖でのはしけ等による繰り返し運搬の危険性と荒波浪時の荷物待ちがなくなったことと、商業センターの活用による物流の円滑化が、島民の生活に大きな好影響を与えている。
3 当初目的の達成度及び効果
物流の観点から見たタンナ島民の生活には大きな好影響を与えており、本プロジェクトは大きな効果をもらしている。
4 環境への影響/WID(開発における女性)への配慮
建設場所は、町に近い海岸沿いであるため、本プロジェクトが自然に対して悪影響を与えていることはない。
定期的に手に入るようになった一般雑貨により、島内の女性達は衛生的になった。
5 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア
一層破壊される可能性、繁忙時や高波浪時の作業上の危険性を考えると、破壊されたままになっている埠頭の一部及びアクセス道路を至急に修復する必要がある。
6 将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項
日本では、漁港クラスの規模の小さな港であっても、太平洋の荒波を受けるという条件や当該国における当該港の重要性に配慮し、日本の商業港ん基準に基づいた検討を行うことも必要である。