(1997年2月、 在ボリヴィア大使館)
援助形態 | 草の根無償資金協力 |
協力年度 | 1992年度 |
協力金額 | 約143万円 |
相手国実施機関 | 国家社会開発連帯委員会 (JNSDS) |
協力の内容 | 草の根レベルで実施される貧困対策、社会福祉事業を支援するJNSDSコチャバンバ支部が運営する婦人技術習得センターに対し、洋裁技術訓練のための機材を供与。 |
〈評価要旨〉
1 案件の維持・管理状況
本センターは、当初JNSDSが運営していたが政権交代、地方分権化により現在は県の機関となっている。JNSDSの政権交替やその後の地方分権化に伴う度重なる機構再編のために事務手続きが円滑に進まないことから、事業運営のための予算手当が無く、現在センターは指導員の個人負担及び生徒の授業料によって運営されており、故障機材の修理が出来ない状況にある。
2 案件の選定・形成の適正度
本件は政府が重点政策として進める貧困対策に合致するものであり、また、女性の自立を促すとともに地位向上に資するものであることから的確な案件であった。
3 当初目的の達成度及び効果
本件に係る年間受講者数は当初120名程度を予定していたが、前述のような混乱にも関わらず、技術取得者の活躍が顕著であることから現在では500名を超える受講者を抱えるまでに増加しており、本事業が目的とする貧困層女性の所得向上、生活改善、社会的地位向上に大きな効果を発揮してきている。
4 環境への影響/WIDへの配慮
環境への影響は無い。本件は女性支援を直接の目的とする案件である。
5 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア
貧困層女性の環境改善に多大な効果を上げていることから施設の拡充計画を構想しているが、県は予算に困窮しており計画の内容によっては追加支援を検討する必要がある。
6 将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項
政治的影響を受けやすい小規模機関は政権交替により、多くの問題が生じる可能性があることに留意し、現場指導者の力量等につき事前に十分検討することが必要である。