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コロンビア  日・コ交流センター語学教育等機材供与

(平成9年3月、在コロンビア日本国大使館)


<プロジェクト概要>

援助形態  草の根無償資金協力
協力年度  1989年度
協力金額  約418万円
相手国実施機関  日本・コロンビア日系人協会
協力の内容 日・コ交流センターが行う日本語教育等を通じた我国の文化・技術を広くコロンビア人に対して紹介する事業を支援するため、日本語教育等に必要な視聴覚機材、事務機器を整備。


(評価要旨)

1 案件の維持・管理状況

 供与した視聴覚機材及び事務機材は、維持管理は良好であり、日本語教育及び日本語教材の作成等に有効に活用されていた。

 ただし、8ミリテープレコーダー、ビデオ機及びコピー機の消耗品(テープ、トナー等)が、旧式等の理由により現在市場で取り扱われておらず、入手が困難となっている。

 なお、本案件は、草の根無償としての規模の制約から、5教室のうち1教室分しか視聴覚機材を供与ができなかったが、その後の同協会の自助努力やJOCV関連支援によって、徐々に整備が進み、現在では全ての教室に視聴覚機材が整備されている。

2 案件の選定・形成の適正度

 日系人移住者を通じた草の根レベルの日本・コロンビア両国の相互理解、関係強化に役立つものであり、プロジェクトの選定として適切であった。

 また、平成元年11月の「日本・コロンビア交流センター」建設直後、本案件が12月に実施され、日系人協会が行う日本語教育等の活動をスムーズに開始させることができた。

3 当初目的の達成度及び効果

 現在、150人の日本語教育生徒が授業を受けている。成人コース60名、幼年少コース90名で、現在までの卒業生は910名(70%がコロンビア人)。日本語教師は12名体制で、JICA開発青年2名、シニア専門家1名(現日本語学校校長)が各種の教育支援を行っている。

 また、コロンビア人を対象として、生け花、日本料理、茶道、折り紙、盆栽などの講習(3から5日間)が2ヶ月に1回実施(1回約200人の参加)されている。

 協会の活動は草の根レベルの日本・コロンビア両国間の相互理解に役立ってきていると考えられる。

4 環境への配慮/WIDへの配慮

 女性に人気が高い講習(日本料理、生け花)も実施され、講習回数の増加等の要望が増えつつある。

5 今後必要とされるフォローアップ乃至アフターケア

 同センターは、近い将来、日本語教育の教室の拡張、文化事業の充実等事業を拡大する計画で、日本語教師として開発青年派遣、日本料理等の文化講師として海外青年協力隊の派遣を要請している。今後、これらの活動拡大に必要な新たな機材整備や新機種への更新が必要不可欠となってくるものと思料される。

6 将来他のプロジェクトを実施する場合に活かされるべき事項

 本案件では、草の根無償と人的支援(技術協力)の有機的連携により、その成果が大きく増大したと考えられる。

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