(1996年12月 在セネガル大使館)
援助形態 | 無償資金協力 |
協力年度 | 1991年度、1992年度 |
協力金額 | 16.29億円 |
相手国実施機関 | 国民教育省 |
協力の内容 | 初等教育の就学率の向上と教育施設の整備・改善のため、小学校教室(計186教室)の建設と、机・椅子・黒板の供与 |
<評価要旨>
1.案件の維持・管理状況
教室内、学校内の清掃作業も行き届いており、維持管理状態は良好である。机や椅子の紛失も全く発生していない。
また、住民参加により、学校に塀や花壇、便所を建設した学校も見られる。
2.案件の選定・形成の適正度
教育、とりわけ初等教育の重要性は論を待たない。不足していた教室を建設し就学機会を与え、児童に充実した教育を受けさせることを可能にした、本プロジェクトの選定・形成は適正であった。
3.当初目的の達成度及び効果
就学率の上昇も見られ、短期的な目的は達成されていると言える。一方、今後、児童が成長し、如何に「セ」の経済発展に関わっていくか、住民の生活向上に如何に貢献していくか、又は、教育の質的向上、教育カリキュラムの改善等の効果については、長期的視点が必要である。
4.WID(途上国の女性支援)への配慮
「セ」では、特に女子児童の就学率が低いと言われており、本件プロジェクトは、女子児童の就学率の向上、文盲低減に資するものである。また、将来の開発へ参加する女性の育成にも貢献することになる。
5.将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項
本プロジェクトは、維持・管理・効果の面から非常に良好に運営されているプロジェクトであること、また、初等教育の重要性にも鑑み、周辺国でもこの種のプロジェクトの実施が検討されるべきである。