(1997年3月、在ザンビア日本国大使館)
援助形態 | 無償資金協力 |
協力年度 | 1990年度、1991年度、1992年度、1993年度 |
協力金額 | 19.93億円 |
相手国実施機関 | ザンビア共和国公共事業省道路局 |
協力の内容 | 主要幹線上に位置し、ザンビアの産業の発展に重要なカフェ道路橋の架け替え |
〈評価要旨〉
1 案件の維持・管理状況
本プロジェクトでは、耐候性鋼材を未塗装で使用しており、維持管理としての塗装の塗り替えは必要ないため、橋梁本体よりも付帯設備が維持管理の主たる対象となっている。照明及び欄干に外損はなく、塗装の塗り替えも適切に行われており、維持管理は適切に実施されている。2年前、バスの衝突事故により、東側の歩行者用ガードレールの80メートルが損傷を受けたが、右損傷も適切に修理されている。
2 案件の選定・形成の適正度
本プロジェクトは、開発調査「カフェ川道路橋改築計画調査」の結果に基づき実施されており、プロジェクトの選定・形成は適切に行われた。
3 当初目的の達成度及び効果
本プロジェクトの目的である、安全性の確保は、十分達成されている。また「ザ」において最も有名な橋の1つであるカフェ道路橋の架け替えを実施した本プロジェクトは、「ザ」における我が国ODAのシンボル的存在として、広報的効果も大きい。
4 環境への影響
カフェ道路橋付近のカフェ川表面に繁殖している水草が環境に悪影響を及ぼすとして、問題視されている。現在SIDAの資金協力により、環境天然資源省、ザンビア大学等多数の関係機関が参加して、「CONTROL OF AQUATIC WEEDS IN THE KAFUE RIVER」と題する調査が行われており、この調査の動向に留意する必要がある。
5 将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされるべき事項
本プロジェクトのように、先方政府にとって非常に重要であり、完成後もシンボルとして現地国民及び他のドナーからも注目されるプロジェクトの場合、橋梁そのものの機能のみならず、運用面、種々の分野への影響等について、事前の調査において、より十分に検討する必要がある。