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パキスタン パンジャブ州農地開発計画

(1997年3月、在パキスタン大使館)


<プロジェクト概要>

援助形態  無償資金協力
協力年度  1992年度
協力金額  18.09億円
相手国実施機関  パンジャブ州農業局
協力の内容 本計画の実施によって調達されるブルトーザ113台を有効に活用することにより、供与後五年間で約9.5万ヘクタールの農地を開発し、もって小麦、米等の主要食用作物を増産し、食糧自給及び農地拡張に伴う就労機会拡大に寄与するものである。


〈案件概要〉

1 プロジェクトの維持・管理状況

 機材は基本設計に基づき、州政府農地局を通じて各地域事務所に配置され、すべての機材は順調に農民に対する、貸出により利用されている旨の報告を得た。各機材の稼働時間は3年間で概ね4,000時間以上使用されており、中には既に10,000時間を越えたものもあり、非常によいパフォーマンスを示している。

2 プロジェクト選定・形成の適正度

 先方からの当初の要請内容は、300台のブルドーザ調達に関するものであったが、基本設計調査の結果、気象条件、農業インフラ整備状況、開発余力、実施機関の状況等を総合的に勘案し、計画対象地域を早期の効果発現が期待できる州南部地域に限定して機材を配布した経緯があり、その点も一つの成功要因と理解される。

3 当初目的の達成度、効果

 供与された113台により造成、改良された面積は供与後3年間で5.1万ヘクタールに達しており、2~3年後には、目標値の9.5万ヘクタールはほぼ達成可能とみられる。

4 環境/WIDへの配慮

 最近機材の使用目的として、従来の畑作地の造成・改良に加えて、樹園地の造成や畑作地から樹園地、養魚場への転換が行われるようになってきており、その結果として、収穫や養殖作業にかかる女性の雇用が始まっているとのこと。

5 必要なフォローアップ

 スペア・パーツの調達に関し、先方は国産品調達、農業局整備工場での生産、我が国からの純正部品の調達の3方法により調達しているが、当国における外貨不足の状況のなかで、整備工場での自力生産に大きなエネルギーを注いでいる。先方は自立発展性の確保の観点から部品生産技術の向上に真剣に取り組んでおり、こうした面の援助も大きな意義があると思われる。

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