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フィリピン 住血吸虫症研究対策  

(1997年2月 在フィリピン大使館)


<プロジェクト概要>

援助形態  プロジェクト方式技術協力
協力年度  1972年8月~1981年3月
相手国実施機関  保健省
協力の内容 フィリピンで流行している住血吸虫症に対処するため、専門家の派遣、研修員の受け入れ、機材供与を有機的に組み合わせた我が国の技術協力により、検査、治療、予防などの対策を研究する。


〈評価要旨〉

1. 案件の維持・管理状況

  技術協力の終了後も、技術協力に携わっていた専門家が、日本の財団などの資金を利用してフォローアップを続けてきたこともあり、技術レヴェルはおおむね維持されており、移転された技術は十分根付いている。

2. 案件の選定・形成の適正度

 住血吸虫症は、フィリピン全国土の10%で流行しており、流行地域においては、死亡原因の第9位にランクされている。これに対し、フィリピン政府は、住血吸虫症対策を強化してきており、我が国からの技術協力の下での研究は、優先度の高いプロジェクトであった。

3. 当初目的の達成度及び効果

 住血吸虫症の検査方法については、技術に向上がみられ、実際の検査にも活用されている。治療方法についても、臨床研究の結果として確立している。一方、媒介貝を殺傷する薬剤の開発は、未だ研究途上にあり、実際の媒介貝のコントロールについても、十分には進んでいない。

4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮

 特になし。

5. 今後必要とされるフォローアップないしはアフターケア

 一部の検査用機材が破損しているが、自らの予算では修理できない状況にあるため、我が国から必要な機材を供与することを検討すべきである。

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