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中国 食糧増産援助

(1997年3月 在中国大使館)


<プロジェクト概要>

援助形態  無償資金協力
協力年度  1992年度
協力金額  6.00億円
相手国実施機関  雲南省農牧漁業庁、江西省農牧漁業庁
協力の内容 食糧の生産量が著しく低い雲南省、江西省の貧困県において米、小麦などを増産するため、我が国の無償資金協力により、肥料、農薬、農業機械を購入する。


1. 案件の維持・管理状況

  現地調査の対象とした雲南省では、省、市、県、郷の各レヴェルにプロジェクト指導弁公室を設置し、総合的な運営を行っている。また、「雲南省食糧増産援助関連物資の資金回収、管理、使用方法」という規則を制定して、プロジェクトの適正な実施に努めている。

2. 案件の選定・形成の適正度

 雲南省の対象地域は、資金不足のために農業生産性が低く、生活水準も低い。この解決には、農地の生産性を向上させることが有効な手段であるので、プロジェクトの選定は適当であった。また、食糧増産と貧困対策は、中国政府にとって最重要課題でもあるので、援助受入国の政策にも合致している。

3. 当初目的の達成度及び効果

 食糧の生産量は、年平均で4.8%増となっており、雲南省全体の3.3%増を上回っている。また、農民所得も、プロジェクト前の1.68倍まで増大した。

4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮

 農業技術の研修において、女性の参加を積極的に促したため、女性の農業技術に関する知識が向上しており、これにより、農作業における女性の地位が高まった。

5. 今後必要とされるフォローアップないしはアフターケア

 1995年に発生した地震の被害復旧のために見返り資金をすべて使用したため、現在は資金不足に陥っている。日本として何らかの協力が可能であれば、実施体制が整っていることから、早期の効果が期待できると思われるが、一義的には、雲南省、中国政府が考える問題である。

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