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中国 山西省野菜栽培計画

(1996年12月 在中国大使館)


<プロジェクト概要>

援助形態  無償資金協力
協力年度  1992年度
協力金額  4.95億円
相手国実施機関  山西省陽泉市野菜センター
協力の内容 山西省陽泉市における野菜不足を解消するため、我が国の無償資金協力により、「野菜センター」に研究・教育普及用機材などを整備するとともに、郊外の生産基地はハウス温室資材などを調達する。


1. 案件の維持・管理状況

 陽泉市野菜センターは、市内にある1,000畝の日光温室と16,000畝の露地栽培野菜畑を管理しており、人員配置、予算措置、組織間の監督関係などからみて、適切に運営されている。機材については、管理規定などを通じた有効利用を図っているほか、補修のための予算の確保により、継続的な利用に努めている。

2. 案件の選定・形成の適正度

 山西省陽泉市においては、野菜の生産量が十分でないため、炭坑労働者を中心とする約60万人の都市生活者は、必要な量の51%しか野菜を摂取しておらず、特に、冬期における野菜不足は深刻であった。これにより、冬期を中心に野菜生産を増大させたこのプロジェクトは、緊急に必要なものであったと言える。

3. 当初目的の達成度及び効果

 現在、陽泉市の野菜供給量は、8.6万トンに達しており、都市住民の野菜自給率も48%から85%に上昇している。また、冬期の野菜不足に関しても、1,000畝の日光温室から8,000トンの野菜を供給するという目標が達成されている。これにより、都市生活者の野菜摂取量が大幅に改善した一方、野菜生産に従事する農家の収入も増加した。

4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮

 野菜生産における主な担い手は農村の女性である場合が多く、女性の就業機会の拡大と所得の増大に貢献している。

(写真)陽泉市野菜卸売り市場

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