(1997年2月 在中国大使館)
援助形態 | 有償資金協力 |
協力年度 | 1990年度、1991年度、1992年度 |
協力金額 | 76.13億円、36.91億円、33.77億円 |
相手国実施機関 | 交通部 |
協力の内容 | 深土川経済特区の著しい経済発展にともなう貨物輸送量の急増に対応するため、円借款により、深土川大鵬湾塩田地区に年間貨物取扱量280万トン規模の港湾と、付属施設の鉄道、道路を建設する。 |
〈評価要旨〉
1. 案件の維持・管理状況
港湾の維持・管理は、深土川塩田港集団有限公司が、鉄道は、深土川市東鵬運輸公司と広州鉄路局、道路は、深土川恵塩高速道路有限公司がそれぞれ行っている。すべてのバースが利用されており、維持・管理状況に問題はない。
2. 案件の選定・形成の適正度
これまで深土川経済特区においては、貨物輸送基盤の欠如が経済発展を続けていくに当たってのボトルネックとなっており、特に、貨物輸送の大半を占める港湾の整備が強く求められていた。港湾に運営利益が出るのは、予定では2001年からであったが、これが1997年に繰り上がる可能性もあり、このことからも、案件の選定は適当であったと言える。
3. 当初目的の達成度及び効果
1996年のコンテナ利用量は35.3万個であるが、1997年については、50万個を予定しており、2000年に60万個という当初の目的は達成される見込みである。塩田港を中心とした深土川市東部には、新しく工場が建設されてきており、臨港都市としての開発が始まっている。
4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮
環境に与える影響については、交通部天津水運工程化学研究所が事前の調査を行っており、国家環境保護局の認可を得ている。