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タイ マハラート病院拡充計画

(1996年12月 在タイ大使館)


<プロジェクト概要>

援助形態  無償資金協力
協力年度  1991年度、1992年度
協力金額  11.00億円、4.20億円
相手国実施機関  保健省
協力の内容 タイ南部の地域拠点病院であるマハラート病院において、増大する医療需要に対応するため、我が国の無償資金協力により、手術部門を中心に施設を拡充し、関連医療機材を整備する。


〈評価要旨〉

1. 案件の維持・管理状況

 増設された手術室棟については、改修を要したこともなく、清潔な管理が行われていた。医療機材についても、保守契約によるメンテナンスを行いやすい機種が選定されたこともあり、全体的に十分に活用されている。

2. 案件の選定・形成の適正度

 マハラート病院は、800床規模の南部タイ最大の地域拠点病院であるが、交通事故などによる患者数が急増し、手術室が飽和状態となっていた。地域住民への医療サービスの質の維持、向上を図るためには、手術室の増設が必要不可欠であり、本件プロジェクトは緊急に必要なものであった。

3. 当初目的の達成度及び効果

 手術室が6室から12室に倍増したことにより、これまで1日当たり1室で約6回の手術を行っていたのが、1996年現在で、2.9回となっており、手術室使用率が大幅に改善している。これにより、手術の質の向上、医療従事者の負担軽減などの効果が期待され、病院全体として適正な医療サービスを提供する体制が整えられている。

5. 今後必要とされるフォローアップないしはアフターケア

 今後、さらなる整備・拡充が必要となる可能性があるが、1995年と1998年にはタイ政府独自の拡充が行われており、タイ政府には医療需要の動向を踏まえた対応を行っていく能力が十分にあると思われる。

(写真)増設された手術室

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