(1996年11月 在タイ大使館)
援助形態 | 無償資金協力 |
協力年度 | 1991年度、1992年度 |
協力金額 | 15.80億円、14.00億円 |
相手国実施機関 | 農業協同組合省王立林野局 |
協力の内容 | 森林の減少が著しい東北タイにおいて植林事業を推進するため、日本の無償資金協力により、苗畑及び研修施設を備えた大規模な苗畑センターを建設する。 |
〈評価要旨〉
1. 案件の維持・管理状況
現地調査の対象としたマハサラカム、ウドンタニの二つのセンターでは、プロジェクト方式技術協力である「東北タイ造林普及計画」(1992年4月~1997年3月)が行われており、予算措置、人員配置を含め、維持・管理状況は極めて良好である。
2. 案件の選定・形成の適正度
タイの王室は植林事業に関心が高く、王立林野局でも、東北タイにおける植林を重視している。植林事業のためには、良質の苗木を大量生産するための基礎設備が必要とされていたこと、また、地域住民も協力的であったことから、プロジェクトの選択は適正であったといえる。
3. 当初目的の達成度及び効果
苗木生産は、1995年で約1,400万本となっており、当初の目的を達成している。また、タイ政府は、独自の予算により、同様の苗畑センターを全国9ヵ所に建設して植林事業を進めており、プロジェクトの波及効果はタイ全土に及んでいるといえる。
4. 環境への影響
苗畑センターで生産された苗木は、生産力が低下した農地などを森林に変えるために利用されている。
5. 今後必要とされるフォローアップないしはアフターケア
特になし。なお、「東北タイ造林普及計画」については、引き続きフォローアップ協力(1997年4月~1998年9月)を実施している。