(1996年12月 在韓国大使館)
援助形態 | 有償資金協力 |
協力年度 | 1990年度 |
協力金額 | 54.14億円 |
相手国実施機関 | 畜産業協同組合中央会 |
協力の内容 | 急増する飼料需要に対応し、韓国畜産農家を支援するため、円借款により、配合飼料工場の建設(3工場)、既存工場設備の改良(7工場)を行う。 |
〈評価要旨〉
1. 案件の維持・管理状況
現地調査の対象とした咸安の新設工場については、41名の技術者と26名の事務職員により、工場の維持・管理が適切に行われていた。1995年に生産を開始して以来、小さな故障もあったが、工場の建設施工会社によるアフターケアにより、特に問題なく解決されている。また、施設の未使用などの問題はない一方、生産ラインの増設が図られるなど、プロジェクトは自立し、発展・拡大している。
2. 案件の選定・形成の適正度
安定的な飼料の供給は、畜産業の先進化、大型化にともなう飼料需要の増大に対処するものであり、案件の選定は適正なものであった。また、工場の建設地は、居住地域ではなく、配合飼料に対する需要が多い地域であるので、場所の選択も適当であったと言える。
3. 当初目的の達成度及び効果
生産規模は、1996年11月で月産23,306トンとなっており、当初目的を達成している。 また、品質面でも、これまでに流通していた飼料に比べて、改良されている。飼料の安定的な供給は、中小の畜産農家の育成・振興に寄与している。
4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮
粉塵の発生源には集塵機を設置するほか、騒音源に対しても隔離室、吸入材、消音器などを利用しており、適切な環境対策をとっている。