2024年版開発協力白書 日本の国際協力

開発協力トピックス3

第10回太平洋・島サミット(PALM10)の開催と太平洋地域への日本の開発協力

PALM10首脳会合に参加する岸田総理大臣(当時)と各国・地域出席者(写真:内閣広報室)

PALM10首脳会合に参加する岸田総理大臣(当時)と各国・地域出席者(写真:内閣広報室)

ソロモン諸島での持続的森林資源管理能力強化に関する技術協力において実施した、森林資源管理および簡易製材機の安全研修の様子(写真:JICA)

ソロモン諸島での持続的森林資源管理能力強化に関する技術協力において実施した、森林資源管理および簡易製材機の安全研修の様子(写真:JICA)

2024年7月16日から18日、第10回太平洋・島サミット(The 10th Pacific Islands Leaders Meeting:PALM10)が東京で開催されました。太平洋・島サミットは1997年から3年に一度開かれている首脳会議です。太平洋の島嶼(しょ)国が直面する様々な問題について首脳レベルで率直に意見交換を行い、地域の安定と繁栄に貢献するとともに、日本と太平洋島嶼国のパートナーシップを強化することを目的としています。PALM10では日本とクック諸島が共同議長を務め、16の太平洋島嶼国・地域にオーストラリア、ニュージーランドを加えた19の国と地域注1が参加しました。

PALM10では、地域を取り巻く変化を踏まえた議論が行われ、共通の課題に取り組みながら、未来に向けて「共に歩む」関係が確認されました。その上で、太平洋諸島フォーラム(PIF)注2が策定した「ブルーパシフィック大陸のための2050年戦略」(2050年戦略)注3に沿い、(1)政治的リーダーシップと地域主義、(2)人を中心に据えた開発、(3)平和と安全保障、(4)資源と経済開発、(5)気候変動と災害、(6)海洋と環境、(7)技術と連結性の7つの重点協力分野を含む首脳宣言および付属文書である「PALM10共同行動計画」が採択されました。共同行動計画には、日本と太平洋島嶼国地域が、「2050年戦略」が描く将来像の実現に向けて共に歩むべく、重点協力7分野における今後3年間の具体的な行動が記載されています。

このうち気候変動分野について、日本は、日本の技術・ノウハウ・資金を総動員したオールジャパンの取組である「太平洋気候強靱(じん)化イニシアティブ」を表明しました。太平洋島嶼国は、サイクロンなどの自然災害に見舞われやすく、気候変動の影響を受けやすいため、例えばフィジーでは災害復旧スタンド・バイ借款や、準天頂衛星システム「みちびき」の災害危機管理通報サービスの実証等により、シームレスな防災体制の構築を後押ししています。

また、インフラや施設整備等のハード面の協力だけでなく、専門家やJICA海外協力隊員等のソフト面の支援も組み合わせて、太平洋島嶼国の課題に寄り添った協力を実施しています。例えば、ソロモン諸島では、持続的森林資源管理アドバイザーを派遣し、無償資金協力で供与した製材機材を活用しつつ、JICA海外協力隊とも連携し、森林研究省職員の能力向上および住民主導型森林経営モデルの普及を行っています。

このような協力を通じて、日本と太平洋島嶼国は信頼とキズナに基づくパートナーシップをさらに強化していきます。


注1 日本、クック諸島、ミクロネシア連邦、フィジー、キリバス、ナウル、ニウエ、パラオ、パプアニューギニア、マーシャル諸島、サモア、ソロモン諸島、トンガ、ツバル、バヌアツ、フランス領ポリネシア、ニューカレドニア、オーストラリアおよびニュージーランド。

注2 注14を参照。

注3 第Ⅳ部3を参照。

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