開発協力トピックス2
未来サミット
~持続可能な開発のための2030アジェンダ達成と未来の世代に向けた「未来のための約束」~
未来サミットで演説する岸田総理大臣(当時)(写真:内閣広報室)
未来サミット閣僚級準備会合で演説する上川外務大臣(当時)
2025年に国連は創設80周年を迎えますが、国際社会は、貧困や気候変動、感染症を始めとする複合的危機に直面しています。持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、さらなる進捗への取組を実施していくことが必要であり、国際社会は、分断と対立を乗り越え、一層協調し、諸課題に取り組まなければなりません。
2020年9月、国連創設75周年記念宣言において、国連加盟国はグローバル・ガバナンスの強化を誓うとともに、国連事務総長に対し、諸課題に対応するための提案を報告するよう要請しました。これを受け、2021年9月、国連事務総長から、未来サミットの開催の提案を含む包括的な提言「我々のコモンアジェンダ(Our Common Agenda)」が提出され、2023年9月に開催された未来サミット閣僚級準備会合に、上川外務大臣(当時)が出席しました。
2024年9月22日・23日、第79回国連総会において、国連に対する信頼を回復し、国際協調により、SDGsの達成や新たな課題に効果的に対応すべく、未来サミットが開催されました。同サミットでは、現在と未来の世代のニーズと利益を守るため、「持続可能な開発および開発資金」、「国際の平和と安全」、「科学技術・イノベーションおよびデジタル協力」、「若者(ユース)および未来世代」、「グローバル・ガバナンスの変革」の5つの章の下、56の行動をとることを表明した成果文書「未来のための約束(The Pact for the Future)」が採択されました。特に、開発の文脈では、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」注1を実施し、SDGsを達成し、誰一人取り残さないために、大胆で、野心的で、加速された、公正で変革的な行動をとること、貧困を撲滅し、信頼と社会的結束を強化するため人への投資を行うこと、ジェンダー平等と女性・女児のエンパワーメントをSDGs全体の進捗に対する重要な貢献として実現することなどが記載されました。
また、未来サミットにおいて、岸田総理大臣(当時)は、平和で自由で豊かな世界の未来に向けて、「法の支配」、「人間の尊厳」、「人への投資」、「核軍縮・不拡散」および「国連安全保障理事会(安保理)改革」の重要性を強調し、国際社会が責任を共有し、多国間主義の下に結集するよう呼びかけました。
地球規模課題に効果的に対処するためには、安保理改革を含む国連の機能強化とグローバル・ガバナンス改革が急務です。日本は、今後数十年を見据え、国連を中核に置いた強く実効的な多国間主義を強化する機会として、法の支配を推進し、人間の安全保障の理念の下、人道・開発・平和の連携(HDPネクサス)に留意しつつ、全ての国際協力の出発点である「人間の尊厳」、そして「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の「誰一人取り残さない」との精神の達成に向け、開発協力を推進していきます。また、国際社会と協調しつつ、SDGsの包括的な達成およびそれ以降に向けた取組に積極的に貢献していきます。
注1 用語解説を参照。
