2022年版開発協力白書 日本の国際協力

ウクライナおよび周辺国での日本の取組

日本は、ロシアによるウクライナ侵略の影響を受けているウクライナおよび周辺国などで様々な支援を実施しています。ここでは、日本の取組の一部を紹介します。

廃棄物管理
ウクライナ

技術協力「廃棄物管理向上」

がれき問題に直面するウクライナに、日本の廃棄物処理の知見・経験を共有するオンラインセミナーをJICAが開催。120名超が参加。

ウクライナ 廃棄物管理

越冬支援
ウクライナ

緊急無償資金協力「ウクライナにおける越冬支援のための緊急無償資金協力」

ロシアによる攻撃により多くのエネルギー・インフラ施設が破壊されたことにより、ウクライナ各地において大規模な停電が発生。発電機およびソーラー・ランタンの供与を通じ、暖房設備や照明器具を使用できない人々に対する越冬支援を実施。

財政支援
ウクライナ

有償資金協力「緊急経済復興開発政策借款」

世界銀行と協調したウクライナ政府に対する財政支援。経済分野における各種制度改革の促進を支援。

ウクライナ 財政支援

医療分野での支援
モルドバ

JICAの調査団派遣「ウクライナ避難民に係る緊急人道支援・保健医療分野協力ニーズ調査団のモルドバへの派遣」

モルドバ保健省などとの連携により、避難民を受け入れているシェルターや現地医療機関などの視察や意見交換を通じて、今後の保健医療・緊急人道支援分野などの協力についてのニーズを確認。また、WHOが運営する緊急医療調整本部にて国際医療支援の総合調整および医療情報管理に貢献。

モルドバ 医療分野での支援

緊急人道支援
ウクライナ
モルドバ
ルーマニア
スロバキア

国連世界食糧計画(WFP)「ウクライナおよび周辺国における緊急人道支援/追加的緊急人道支援」

ウクライナ国内における約37万人に対する食料の提供、モルドバの避難施設における約9,600人に対する温かい食事の提供。ウクライナおよび周辺国において援助関係者、援助物資の輸送を支援。

ウクライナ・モルドバ・ルーマニア・スロバキア 緊急人道支援

(写真:WFP)

国際平和協力法に基づく支援注1
ウクライナ
モルドバ
ルーマニア
スロバキア
ポーランド
ハンガリー

UNHCR「ウクライナ被災民救援国際平和協力業務/ウクライナ被災民に係る物資協力」

毛布5,000枚、ビニールシート4,500枚およびスリーピングマット8,500枚を無償でUNHCRに譲渡。また、自衛隊機による輸送協力を行い、毛布17,280枚、ビニールシート12,000枚、ソーラーランプおよびキッチンセットの4品目、計約103トンを輸送。

ウクライナ・モルドバ・ルーマニア・スロバキア・ポーランド・ハンガリー 国際平和協力法に基づく支援

(写真:UNHCR)

緊急人道支援
ウクライナ
モルドバ
ルーマニア
スロバキア
ポーランド
ハンガリー

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)「ウクライナおよび周辺国における緊急人道支援/追加的緊急人道支援」

ウクライナ国内における避難民29万人、スロバキア、ハンガリー、ポーランド、モルドバ、ルーマニアにおける避難民51万人に対するシェルター・生活必需品支援(毛布、給水容器、衛生用品等の提供)および保護(避難民登録、法的支援)。

ウクライナ・モルドバ・ルーマニア・スロバキア・ポーランド・ハンガリー 緊急人道支援

(写真:UNHCR)

日本のNGOによる顔の見える支援

生活必需品の配布および教育支援
ウクライナ
ポーランド

シャンティ国際ボランティア会(SVA)「ウクライナ人道危機の影響を受けた被災者を対象とした食料・生活必需品の配布および教育支援事業」

ポーランドおよびウクライナの避難施設に滞在する避難民に食料、生活必需品の配布を実施することで避難生活の負担を軽減。また、避難施設に滞在しているこどもたちへの教育物資の配布および学習環境を整備することでこどもたちの教育へのアクセスを改善。

ウクライナ・ポーランド 生活必需品の配布および教育支援

(写真:SVA)

医療機材等の支援
ウクライナ

IVY「ウクライナ国内での応急手当対応者育成と医療機材等の支援」

ウクライナ国内の応急手当対応者育成や心のケアに対応するための心理的応急処置研修を実施。また、医療物資等の支援を通じて負傷者の救命と心的外傷を負った人々の心の回復に貢献。

ウクライナ 医療機材等の支援

(写真:IVY)

退避および避難生活支援
ウクライナ

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)「ウクライナの人道危機下の地域の脆弱層住民の退避および避難生活支援事業」

ウクライナの東部、北部、南部地域から、高齢者、障害者、女性やこどもを中心に脆(ぜい)弱な立場に置かれた住民を安全な地域へ退避させ、また一時退避先において避難所を整備し、食料および日用品を配付。

ウクライナ 退避および避難生活支援

(写真:PWJ)

こどもたちの交流の場を支援
モルドバ

難民を助ける会(AAR)「モルドバ共和国の都市部および地方における保護メカニズムの強化」

首都キシナウにコミュニティセンターを設置し、個別のアセスメントを基に、避難生活を送る人々やコミュニティ住民を対象に必要なサービスを提供。また、チャイルド・フレンドリー・スペースでは避難民とホストコミュニティのこどもが一緒に参加するスポーツ、絵画、工作、映画鑑賞などのグループ活動を提供。

モルドバ こどもたちの交流の場を支援

(写真:AAR)


  1. 注1 ODA以外の予算による取組。
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