参加希望 ODA出前講座

第72回ODA出前講座 開催報告
~法政大学~
感想

イラクでの自身の経験を含め、ODAの問題点や課題まで隠すことなく教えていただくことができ、非常に貴重な機会でした。イラクでの経験談は、開戦から人道復興支援、仲間の死、そして平和構築に至るまで語っていただき、平和の尊さが痛切に心に響きました。だからこそ、山田参事官が課題として掲げた「ODAを正しく知ってもらうこと」という言葉が切実に感じられました。実際私は、ODAの実情や活動内容を詳しく把握していませんでした。講義の後で、外務省HPでODAについて調べてみると、ODAの仕組みや各国での活動履歴が掲載されており、ほとんど毎日更新されることもわかりました。メディアでもODAに関する報道は少ないように感じます。世論として注目度が低いというのが現状ではないでしょうか。日本は年度予算の1.3~1.5%のみをODAに充てていますが、今年の定額給付金予算は約2兆円で、本年度のODA当初予算の約3倍を占めていました。ODAの動きに、今後も更に注目していきたいと思います。
イラクに赴任された山田参事官の生の話にはとても重みがありました。イラクという危険な現場での苦労や努力、活躍を重ねた方の言葉の一つ一つには説得力がありました。私たち日本人は日本で普通に生活して生きているのは当たり前ですが、イラクの現実の厳しさがわかり身にしみ、それを通じて自国の安全や繁栄を確保するODAの目的は守っていくべきだと思いました。また国際協力における日本の立場や方向性がよくわかりました。
山田参事官のお話は、現場を見てきたからこそわかる現地の実態を知ることが出来た点で、とても貴重なお話でした。印象的だったのは、フセイン政権が倒れたことで、イラク市民のまとまりが逆に崩れたという点です。自由になったからといって、民主政治が簡単に確立されるわけではないということがわかりました。 また必ずしも支援が受け入れられるわけではないという事実にも色々と考えさせられました。支援という概念を今一度考える必要があると思いました。
ODAに対する悪いイメージが、実は単に私自身がODAをしっかり知っていなかったということであることに気づかされました。講義の中で、「まず自分で知ると言うこと。情報は既にあふれている。」ということをおっしゃっていましたが、まさにそうで、イメージを持つ前に、実態を自分の手で調べてみることが重要であると感じました。また、山田参事官はイラクでの外交官殺害事件の被害者と親友であられたと言うことで、改めて外交の仕事を行う上での環境の困難さ、そして重要性を知ることが出来た講義でした。日頃ニュースの中でしか知ることが出来ない事実の裏には、たくさんの人の努力や命がかかっていることを知りました。援助がいかに世界に役立っているか、それを考える有意義な時間でした。
とても興味深く良いお話が聞けて良かったです。日本の開発援助がどのような基本理念に基づいて活用されていて、どのような問題が付随しているかを再確認、再認識することが出来ました。日本のODA予算の減額問題は、日本国民の更なる理解と協力が不可欠だと感じました。自国の国益だけを考えるのではなく、他国で起きている戦争や飢餓、貧困問題への貢献は、国際社会に必要なことです。僕はそれらの問題に興味があるので、日本のODA予算への理解が進むことを願っています。日本は軍事的な協力が出来ない分、人道支援が中心ですが、それは悪いことではないと思います。むしろ、人道支援が日本にとって強みになってほしいと願っています。
「祈る平和から創る平和へ」という言葉がとても印象的でした。世界で勃発する紛争解決を成し遂げるために、ODAを通じて、また様々な機関と一緒に活動し、一緒に働くことによって国際社会の平和と発展に貢献してほしいと思いました。
 ODAの援助活動を身近に感じる機会が少ないように思うので、もっと公開するべきだと思いました。
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