◆ブラジルというとアマゾンの熱帯雨林が生い茂っている国やサッカー強国,それと親日国家というイメージくらいしか持っていませんでしたが,今回の講演ではブラジルの経済,政治,社会問題といったブラジルの概観から,アマゾンの森林保全に関してまで,広くわかりやすくお話していただき大変勉強になりました。アマゾンの森林保全が日本の技術を活かしたODAにより行われていることがわかりましたが,その一方で,アマゾンの森林が伐採され先進国に輸出されるという矛盾も感じました。ブラジルは親日国家であり,GDP世界7位,人口世界第5位と発展の著しい国です。援助国と被援助国としての上から目線ではなく,対等な立場で協力していくのが必要だと思いました。
◆短い時間の中でブラジルというたいへん大きく多様な国の可能性,現状,日本との関係を見事にご説明頂きました。通り一遍の報道では分からないことが,専門家のご説明を聞くとよく分かります。
ご用意頂いた資料もたいへん充実しており,これからサッカーW杯,オリンピックと注目の国ですので,しっかり読み込もうと思います。 有難うございました。
◆日系ブラジル人が,120万人も居る一方,日本の入国法の緩和で,ブラジルから日系人が15万人も来日し,就労している現状を考えると,日本・ブラジルの関係にもっと積極的な姿勢(施策)が必要ではないかと感じました。
日本の少子高齢化の傾向は,どうにもならず,ブラジルの若い人口をもっと取り込むことや,日本国内でのポルトガル語教育の強化が必要ではと,感じました。
◆今回は,質疑応答の時間を十分取って頂いて良かったです。特に,セラード開発の話の際,TICAD-Vでも話題になったモザンビークの農業開発に関し,少し突っ込んだ話が聞けたのは良かったです。南々協力のようなスキームは,一見良さそうですが,各国独特の事情を考慮しないと上手くいきませんから,その点で,農民との対話が不足していたのでは,という自己反省の弁?は,納得感がありました。