2014年12月10日(水曜日),愛知大学現代中国学部に外務省国際協力局国別開発協力第1課の中国担当官を講師として派遣しました。今回の出前講座では,同大学の日中関係論の履修者及び一般来訪者の約150名を対象に「対中ODAの成果と評価」というテーマで講義を行いました。
講義概要:「対中ODAの成果と評価」
◆参加者からの感想(抜粋)◆
◆対中ODAだけではなく,仕組みや意義,他国に対するODA支援まで広くお話しを伺うことができ,知識の拡充に繋がった。昨今の日中関係の悪化だけを見て対中ODAに否定的な考えを持ってしまうことの危険性も同時に感じた。
◆日本は中国に対してODAという形で中国経済の発展に一役買っていることが理解できた。
中国に対していまだにODAを供与していることが,今まで疑問でしたが,外交が関わってくると,簡単にはいかない問題であるということが分かった。
◆ODAは途上国の為に支援するものだけだと思っていたが,それだけでなく,ODAは途上国のみならず,日本そして国際社会全体のための未来への投資なのだということが分かった。
◆中国留学生として,様々な援助をしてくれてありがとうございます。
◆日本の対中ODAについて多くの資料を用いて講義をしてもらえたので,とても分かりやすく,中国への様々な支援について理解することができた。ODAを通じて中国の環境問題や格差問題への解決策についても協力していることに驚いた。講義を聴いて,対中ODAについて元々あまり肯定的ではなかったが,その成果と意義を知り,否定的ではなくなりました。
◆近年の中国に対するODAはどういう方法,目的なのだろうと思っていましたが,PM2.5やインフルエンザ等の感染症対策だと知って,納得できました。
◆GDPが日本を上回っているし,日本に対して良くない態度をとっている中国に支援をする必要があるのか? と思っていたが,日本の助けが大きく中国を変えていることがわかり,ODAの必要性の大切さを知った。
北京の地下鉄がODAのおかげで出来ているとは思っていませんでした。北京の地下鉄は2元でどこまでも行けて乗り換えもスムーズにできて日本の地下鉄より便利だと思いました。
◆対中ODAは,もう終了したものと思っていました。無償資金協力など,現在でも続いているODAがあり,鳥インフルや黄砂,PM2.5といった私たちの日常生活に直結するODAが現在も続けられていると知り,外交が普段の生活と結びついていると感じました。
◆日本の中国に対するODAの概要が分かった。そして,それが全体として情報としても評価としてもきちんとまとめられていて,素晴らしいと思いました。「中国向け」,「世界向け」に日本が中国の発展に貢献してきたことをさりげなく,ただしインパクトのある形でもっとアピールするべきだと思いました。