2013年12月19日(木曜日),茗渓学園中学校に外務省国際協力局 気候変動課の古本建彦 課長補佐を講師として派遣しました。今回の出前講座では,同中学校3年生の63名を対象に「国際協力の仕事」というテーマで講義を行いました。
講義概要:「国際協力の仕事」
◆参加者からの感想(抜粋)◆
◆国際協力とは何であるのか,それに関わる職業,現場を具体的に知ることができ(職業ならば外務省やJICA,現場はインフラ導入支援など),その上で今後自分が国際協力をし,国際貢献をしていくために必要なことも知ることができ,非常に良かった。
国際協力とは経済が発展しているような国が途上国を支援する一方的なもののイメージを強く持っていたが,東日本大震災の時,途上国からの支援があり,日本もインドに浄水場を設置したりしていることを知って,国際協力とは,世界中の国同士が相互的に行うもので,それによって国同士が良い関係を築けて,外交につながるということは,私にとって新鮮な収穫でした。
将来,国際協力をする時に苦労しないように,今のうちから英語をしっかり勉強して,いろいろなことに興味を持つようにしたいです。
◆この講演会で学べたことがたくさんありました。私が考えていた国際協力は困っている人を助ける物質的援助でした。ですが,選挙の援助や難民帰還の援助などなど,いろいろな方向から国際協力をしていることが分かりました。また,なぜ国際協力をしているのかということを知りました。
また,日本も助けられていた側だったということにとても驚きました。年間65万人がマラリアで亡くなっていたり,1分間で1人の女性が出産・妊娠が原因でなくなっていることに驚きました。
きちんとした医療があれば,たくさんの命を救うことができたんだなと思い,少しでも早く医療を整えることが大事だと思いました。
◆国外でどのようなことが起きているのか,日本の外の世界について考えることができ,非常に良かった。
今回,本当に驚いたのは,1分に1人の女性が出産で,8人の赤ちゃんが生後1ヶ月以内に、16人の子供が5歳になる前に亡くなっているということです。今,この時も誰かがどこかで亡くなっていると思うと悲しい気持ちになると同時に1人でも亡くなる人が少なくなってほしいと思います。治せる病気も治せずになくなる人もいるということを改めて知り,そのような国や地域がなくなってほしいと思います。自分もできることをやって,少しでも多くの命が救われるようになってほしいです。
◆国際協力は,文系の人だけの仕事ではないことが分かった。今まで知らなかった国際的な仕事の内容を理解することができて良かった。
今まで,国際協力と言えば,発展途上国にずっと行ってずっと働いているイメージがありました。でも実際は国内で働いている人もいることが分かりました。
また,理系の人でも国連などで国際協力に携わっている人がいて,自分もそういう仕事がしたいと思いました。そのためにも,英語やコミュニケーション能力を磨きたいと思いました。今からでも色々な国の人たちとコミュニケーションがとれるようにしていきたいと思います。
◆今まで紛争や難民といった問題は自分たちにはどうでもいいと思っていたが,自分達もそれを解決することができるのではないかと思った。
直接,国連や外務省で仕事をされている人から話を聞くことができ,勉強になりました。また,世界のいろんな問題について,興味を持つことができました。
◆国際協力というのは,ただ困っている国を助けるということだけではないということが分かりました。また,それぞれの分野の専門家がいるからこそ,実現できるんだなとも思いました。
日本が今行っている国際協力というのは違う視点から見れば恩返しとなること,日本もODA(政府開発援助)を受けていたこと,その後も東日本大震災の時,いろいろな国から支援を受けていたのは,日本が今まで援助をしていたり,援助をし続けているからなんだということが分かりました。
また,国際協力に関する職業はJICA,NGOということぐらいしか知らなかったのですが,他にも外務省,国連機関,そして民間企業も国際協力に関わっているということが分かりました。
民間企業では社会貢献活動を行っているそうで,国連機関にも色々あって支援スタッフだけでなく,分野の専門家,マネージャーも関わっていることが分かりました。
国際協力するのに必要なことは,英語を話すことはもちろん,途上国や危険地域で生活ができる順応性,高いコミュニケーション能力,そして様々な役割などが必要で,高いコミュニケーション能力については,今からでもがんばろうと思いました。僕は,このような話を聞いて早く海外へ行きたいなと思いました。